◆ まさかの離脱者続出
日本一連覇を目指すソフトバンクが、早くも正念場を迎えている。
開幕15試合を9勝6敗で終え、現在の順位は2位。開幕8連勝を飾るなど好スタートを切った西武には先行を許しているものの、好位からの逆転を虎視眈々と狙える位置に構えている。
ところが、そんなチームを悩ませるのが相次ぐ故障者だ。開幕前から特に捕手陣には不安が続出していたが、ここに来てその嫌な流れが他のポジションにも伝染。開幕投手を務めたローテーションの軸・千賀滉大の離脱を皮切りに、リリーフエースの岩崎翔もひじの手術を受けて戦線離脱。さらに打線に欠かせない中村晃も太ももを故障し、ついには絶対的守護神のデニス・サファテが股関節の不調のため緊急帰国することになった。
◆ 現時点での主な離脱者
ここで、現在戦列を離れている主力選手を改めて振り返ってみよう。
【ソフトバンクの主な故障者】
<投手>
▼ 千賀滉大(右肘の違和感/4月7日)
⇒ 1度登板を飛ばすプランも、復帰日は依然未定のまま。
▼ 岩崎 翔(右肘の違和感/4月9日)
⇒ 4月12日に「右肘鏡視下滑膜切除術・関節形成術」。
※全治3カ月を要する見込み。
▼ デニス・サファテ(右股関節の張り/4月18日)
⇒ 渡米して再検査へ。
▼ ロベルト・スアレス(右肘の違和感/2017年4月)
⇒ 昨年4月に「右肘内側側副靱帯再建手術」。
※今年5月の実戦復帰が目標と報じられていたが、未だにメドは経たず。
・寺原隼人(右膝の違和感/2月27日)
・和田 毅(左肩の違和感/2月12日)
・五十嵐亮太(椎間板ヘルニア/2月1日)
<捕手>
▼ 栗原陵矢(左肩の脱臼/2月20日)
⇒ 3月8日に「左肩 肩関節前方脱臼 鏡視下関節唇形成術」。
※復帰まで6カ月を要する見込み。
▼ 九鬼隆平(右手親指の負傷/4月1日)
⇒ 4月2日に「右拇指観血的骨接合術・骨片切除術」。
※復帰まで2~3カ月を要する見込み。
<外野手>
▼ 中村 晃(右太もも裏の負傷/4月17日)
⇒ 4月18日に「右大腿二頭筋の軽度筋損傷」と診断。
※全治まで2~3週間を要する見込み。
長いシーズン、何が起こるか分からないとは言うものの、序盤からここまで不幸が重なることも珍しい。いくら圧倒的な戦力を誇るソフトバンクと言えど、これだけの主力が離脱してしまっては苦戦は必至だろう。
チャンピオンチームはこの苦境をどう乗り越えていくのか。舵を取る工藤公康監督の手腕が問われる。