三冠王も視野?アルモンテが絶好調
昨季まで球団史上ワーストの5年連続Bクラスと低迷している中日。現時点ではセ・リーグ4位と言っても3チームが並んでおり、開幕から20試合で9勝11敗の負け越し2。直近は4連勝のち5連敗を挟んで3連勝と、どう評価していいか分からない状態が続く。
そんな中、明るい材料といえば好調な助っ人外国人たち。来日1年目にしてセ・リーグ本塁打王に輝いたアレックス・ゲレーロの退団を筆頭に、ダヤン・ビシエドを除いて総入れ替えとなったが、今年も大当たりしそうな予感を漂わせているのだ。
巨人に移籍したゲレーロに代わり、打線の軸となっているのがソイロ・アルモンテ。開幕から「3番・左翼」を定位置に安打を量産。しばらく打率4割をキープするなど打ちまくり、現時点で打率.360(75-27)、4本塁打で16打点の大暴れ。打率はリーグ断トツで、本塁打と打点はともに2位タイと、気は早いが三冠王も狙える位置につけている。
さらに、ここに来て野手のもう一人の新戦力スティーブン・モヤがエンジン全開。4月20日の広島戦でデビューを果たすと、その試合でいきなり5打数4安打3打点の大暴れ。アメリカでの永住権取得のためにチームを離脱しているビシエドの代役として緊急昇格した男が、穴を埋める以上の活躍を見せている。
まだ3試合とはいえ、打率.692(13-9)という数字は驚異的。ビシエドが帰ってくるまでにどれだけインパクトを残せるか。サバイバルに向けたアピールはつづく。
投手陣も好調!
また、投手ではメジャー通算51勝の実績を引っさげてやってきたディロン・ジーが大きな注目を集めた。
NPBデビュー戦となった3月31日の広島戦こそ6回6失点(自責は5)と結果を残すことができなかったものの、4月7日の阪神戦は8回3失点(自責は2)、14日のDeNA戦でも8回2失点と力投。いずれも打線の援護なく黒星がついてしまっているが、2戦連続で完投している。
21日の広島戦では6回途中3失点で降板も、チームは終盤に逆転勝ち。なかなか歯車が噛み合わないが、内容的には五分五分、もしくは勝ち越していてもおかしくないような投球を見せている。まずはひとつ、キッカケとなる白星をつかみたいところだ。
また、もうひとりの助っ人オネルキ・ガルシアも好調を維持。ここまで3試合(うち先発は2回)に登板して2勝負けなし、防御率1.46と好投。今後もジーとともに先発ローテーションの一角として期待がかかる。
さらに4月19日に育成から支配下登録されたライデル・マルティネスも、ここまでファームでは3試合の登板で1勝負けなし。防御率は0.75と圧巻の成績を残しており、一軍枠の問題はあるものの、今後どこかで秘密兵器となる可能性は大いにある。
このように、今年も鮮烈な活躍を見せている中日の外国人選手たち。6年ぶりのAクラス入りへ向けて、大きなカギを握る要素であることは間違いない。まずはビシエドが帰ってきた後、「4つ」と限られている一軍の外国人枠をどのように使っていくのか。森繁和監督の手腕に注目が集まる。