正真正銘の「スタンドイン」
日本ハムの中島卓也内野手は12日、ヤフオクドームで行われたソフトバンク戦の2回に今季第1号となる満塁本塁打を放った。
2点を先制された直後の2回表。日本ハムは1点を返すと、なおも一死満塁のチャンスで9番の中島卓也が打席へ。1ストライクからの2球目、内角に刺さってくるようなスライダーを思いきり振り抜くと、打球はライナーでライトポール際スタンドへ。今季第1号は一振りで試合をひっくり返す逆転満塁弾となった。
総立ちで迎えたベンチに、打った本人も思わず笑顔。「皆んなびっくりしてますけど、僕が一番びっくりしてます」と語った背番号9は、「どうやって打ったか覚えてませんね。とにかく前に飛ばせばゲッツーもないので、真っすぐのタイミングに合わせて振りにいきました。体がうまく反応してくれました」と、会心の一撃を振り返る。
思えば、プロ初本塁打を放ったのも、自身の出身地である福岡・ヤフオクドームだった。昨年の7月30日、プロ9年目・2287打席目に武田翔太から放った一発。しかし、この時は弾丸ライナーがフェンスの前にせり出した『ホームランテラス』に突き刺さったもので、本塁打には変わりないものの、いわゆる『スタンドイン』とはならなかった。
今回は正真正銘のフェンスオーバー。かつて「人生で1度も本塁打を打ったことがないプロ野球選手」としてバラエティ番組で取り上げられたこともあったが、前年の一発がマグレではなかったことを証明してみせた。