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復活の山田哲人 “前人未到”への挑戦

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ヤクルトの山田哲人

「40-40」も狙える好スタート


 山田哲人(ヤクルト)が調子を上げてきた。

 開幕当初は四球こそ多く選んでいたものの、安打がなかなか生まれず打率が低迷。それでも、そこから4月終了時点で打率.264まで上昇させると、5月19日には初めての打率3割超えを果たした。

 その翌日の試合でも4打数2安打の結果を残し、現時点でリーグ8位につける打率.305。また、11本塁打はリーグ3位タイで、12盗塁は単独トップとなっている。

 単純計算ではあるが、このペースでシーズンを終えると「39本塁打・42盗塁」となり、“前人未踏”の「40-40」も視野に入ってくる。2016年以来となる3度目のトリプルスリーへ向けて、そして日本プロ野球史上初の偉業へ向けて好スタートを切ることができたと言っていいだろう。


“前人未到”への挑戦


 青木宣親の復帰もあって、今季は1番に入ることが多くなっている山田。その結果、“走れる”シチュエーションが増え、早くも昨年記録した14盗塁に届く勢いで盗塁を決めている。しかも、盗塁失敗は「0」。成功率100%をキープしているのだ。

 球史に残る韋駄天たちをもってしても、誰も“成功率100%の盗塁王”にはなれなかった。どんな快足の持ち主でも、1つも失敗しないというのは難しい。山田も2016年に93.8%(30/32)という極めて高い成功率を記録しているが、100%という数字は近いようで遠い。


 また、そんな山田に期待がかかる“前人未到”の記録がもうひとつある。それが「シーズン併殺打0」だ。

 ここまで40試合・189打席になって併殺打がない山田。昨季はバレンティン(18個)に次ぐチームワースト2位の15個の併殺打を記録していたが、前に走者がいないケースの多い1番がメインとなった今季は一気にその数を減らしている。

【山田哲人・年度別併殺打】
2018年:0(189打席)
2017年:15(624打席)
2016年:16(590打席)
2015年:11(646打席)
2014年:10(685打席)
2013年:6(396打席)
2012年:0(49打席)
※2012年・2013年は規定打席未到達
※2018年は40試合終了時点


過去12人が達成も…?


 なお、規定到達での「併殺打0」というと、2016年の西川遥輝(日本ハム)以来で2年ぶり・史上13人目の記録となる。では、何が“前人未到”なのか…?答えの前にこれまでの達成者を見ていただこう。

【シーズン「併殺0」達成者】
1951年:呉 昌征(毎日/422打席)
1953年:金田正泰(大阪/578打席)
1961年:玉造陽二(西鉄/463打席)
1966年:八田 正(東京/436打席)
1969年:藤田 平(阪神/556打席)
1982年:若松 勉(ヤクルト/428打席)
1982年:松本匡史(巨人/465打席)
1997年:武藤孝司(近鉄/447打席)
1998年:坪井智哉(阪神/455打席)
2000年:清水隆行(巨人/431打席)
2009年:田中賢介(日本ハム/680打席)
2016年:西川遥輝(日本ハム/593打席)
※規定打席到達者


 この表を見てピンと来た方もいるだろうか。実は過去の12人は全員が左打者。右打者でこの記録を達成した選手はいないのだ。

 当然、一塁までの距離が違う分、左打者の方が併殺を取られにくい。そのうえ、山田は本塁打王を獲得するような“強く振る”タイプであり、常識的に考えれば併殺打も多くなりがちな選手といえる。過去の達成者を見ても左の“俊足巧打”タイプがほとんどで、そういった点からも“前人未到”への挑戦と言えるだろう。

 ちなみに、5月22日終了時点の規定到達者で未だに併殺が「0」という選手は、セ・リーグに3人、パ・リーグには8人いる。しかし、パ・リーグは全員が左打者なのに対し、セ・リーグは3人いずれも右打者。山田に加え、広島の菊池涼介とDeNA・大和が“右打者初”の記録への挑戦権を持っている。

 復活の気配漂う山田哲人は最終的にどんな成績を残すのか。本塁打や盗塁はもちろんのこと、“併殺打”にも注目が集まる。



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