ニュース 2018.06.10. 12:00

「はじめての規定打席」に挑む“意外”な選手

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広島・松山竜平(C)KYODO NEWS IMAGES

初の規定どころかタイトルも!?


 交流戦も半分が終わり、各チームが50試合以上を消化したプロ野球。特にセ・リーグは2位から6位までが1.5ゲーム差にひしめく大混戦となっており、9日は全チームが勝利したため順位もゲーム差も変わらなかったが、今後も順位表から目が離せない日々は続きそうだ。

 順位だけでなく、バットマンレースも混戦模様となっている今年のセ・リーグ。まずは現時点での打率トップ5を見ていただこう。

【セ・リーグ打率ランキング】※6月9日終了時点
1位 .336 ソイロ・アルモンテ(中日)
2位 .335 坂口智隆(ヤクルト)
3位 .3304 坂本勇人(巨人)
4位 .3302 岡本和真(巨人)
5位 .322 平田良介(中日)

 トップは来日1年目のアルモンテだが、ベテランの坂口がそれをわずか1厘差でピタリと追う展開。さらにその下には3割3分台がもう2名おり、それが巨人の坂本と岡本。両者はわずか“2毛”の差となっている。

 中でも岡本は実績ある選手たちに混じって堂々たる成績。待望の和製大砲がついに花開き、レギュラー定着で初の規定打席到達に期待がかかっていたが、それどころか首位打者まで狙える位置につけているのだ。

 この岡本に限らず、今年は“意外な初顔”が多く見られそうな打撃成績欄。今回は初の規定打席到達を目指して奮闘中の選手のなかから“より意外”なところをピックアップしてみた。


赤ヘル打線が誇る“アンパンマン”


セ・リーグからは広島の松山竜平を挙げたい。今年でプロ11年目を迎える32歳の外野手。通算で694試合に出場しており、ここ3年はいずれも100試合以上に出場を果たすなど、ファンならずともすっかりお馴染みの存在となっているが、意外にもこれまで規定打席に到達したことはなかった。

 キャリア最多は2013年、123試合に出場して389打席に立った時。これも意外かもしれないが、連覇に貢献した昨季は120試合の出場で387打席だった。

 打席数が稼げない要因としては、やはりここ一番での代打起用が多かったことや、代走や守備固めを送られての途中交代が多かったことが挙げられる。今季は開幕から故障者が離脱したこともあってスタメン出場を続けており、その中で打率はリーグ11位の.301。しかも10位の巨人・亀井善行とはわずか8糸差(亀井.30128-松山.30120)で、十傑入りも目前の位置にいる。

 今年こそ、悲願の規定打席到達なるか。赤ヘル打線を支える松山の奮闘に注目だ。


ケガに泣いた韋駄天


 パ・リーグでは、ロッテの荻野貴司が初の規定打席到達へ向けて突き進んでいる。

 この人の場合はとにかくケガが敵。球界屈指のスピードスターも毎年ことごとく故障に苦しみ。プロ9年間のキャリアで通算出場数は583試合。最多は昨季の103試合で、最も規定打席に近づいたのは2013年の397打席というものだった。

 しかし、今年は開幕から「1番・センター」の位置を不動のものにすると、ここまでスタメンを外れたのは1試合のみ。しかも打率.308はリーグ4位と好調を維持しており、リードオフマンとして欠かせない存在になっている。

 新生・井口マリーンズの切り込み隊長として、チームを巻き返しに導くことができるか。今年こそ年間を通しての活躍に期待がかかる。


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