“28番目の男”は誰だ
7月2日に発表された「マイナビオールスターゲーム2018」の監督選抜選手。ファン投票と選手間投票の結果を受け、各ポジションのバランスを見ながら登録枠の28名を埋めていく作業になるが、今年はこの監督選抜が最後の発表ではない。
夢のオールスター出場へ、最後の切符となるのが「プラスワン投票」。ここまで球宴メンバーに入っていない選手の中から“最後の1人”をファン投票によって決するという企画だ。
実は2010年に60回大会特別企画として導入され、2013年までは継続して実施されていた。今回が5年ぶりの復活となる。滑り込み出場を果たす選手は誰なのか。今回はここまでの各リーグの成績上位者を振り返りながら、候補となりそうな選手を探ってみたい。
【過去のプラスワン選手】
▼ 2010年
セ:クレイグ・ブラゼル(阪神/内野手)
パ:田中賢介(日本ハム/内野手)
▼ 2011年
セ:沢村拓一(巨人/投手)
パ:斎藤佑樹(日本ハム/投手)
▼ 2012年
セ:堂林翔太(広島/内野手)
パ:角中勝也(ロッテ/外野手)
▼ 2013年
セ:堂林翔太(広島/内野手)
パ:内川聖一(ソフトバンク/内野手)
パは成績上位者が順当に選出
まずはパ・リーグの各成績から。
【パ・リーグ投手成績】
▼ 防御率
1.80 岸 孝之(楽天) ☆選手間
2.04 上沢直之(日本ハム) ※監督選抜
2.17 石川 歩(ロッテ) ※監督選抜
▼ 勝利数
10勝 マイク・ボルシンガー(ロッテ) ※監督選抜
9勝 石川 歩(ロッテ) ※監督選抜
9勝 アンドリュー・アルバース(オリックス) ※監督選抜
▼ 奪三振
101個 則本昂大(楽天)
95個 岸 孝之(楽天) ☆選手間
76個 菊池雄星(西武) ◎ファン
▼ ホールド数
21個 山本由伸(オリックス) ※監督選抜
16個 宮西尚生(日本ハム) ◎ファン
16個 松永昂大(ロッテ)
▼ セーブ数
21個 増井浩俊(オリックス) ◎ファン
19個 内 竜也(ロッテ) ※監督選抜
16個 森 唯斗(ソフトバンク) ※監督選抜
こうしてみるとかなり順当に選出されており、上記の中でメンバーに入っていないのは奪三振1位の則本とホールド3位の松永だけだった。つづいて野手編。
【野手】
▼ 打率
.361 近藤健介(日本ハム) ◎ファン
.352 秋山翔吾(西武) ◎ファン、☆選手間
.343 柳田悠岐(ソフトバンク) ◎ファン、☆選手間
▼ 本塁打
20 山川穂高(西武) ◎ファン、☆選手間
18 柳田悠岐(ソフトバンク) ◎ファン、☆選手間
18 アルフレド・デスパイネ(ソフトバンク) ☆選手間
▼ 打点
65 山川穂高(西武) ◎ファン、☆選手間
58 浅村栄斗(西武) ◎ファン、☆選手間
58 中田 翔(日本ハム) ※監督選抜
▼ 安打
105 秋山翔吾(西武) ◎ファン、☆選手間
93 柳田悠岐(ソフトバンク) ◎ファン、☆選手間
88 浅村栄斗(西武) ◎ファン、☆選手間
▼ 盗塁
24 西川遥輝(日本ハム)
23 源田壮亮(西武)◎ファン、☆選手間
21 中村奨吾(ロッテ) ※監督選抜
21 金子侑司(西武)
▼ 出塁率
.466 近藤健介(日本ハム) ◎ファン
.434 秋山翔吾(西武) ◎ファン、☆選手間
.407 柳田悠岐(ソフトバンク) ◎ファン、☆選手間
野手の方も各成績の上位者が順当に入っており、盗塁トップの西川が外れているくらい。ちなみに、西川はファン投票の外野手部門でリーグ6位だった。
最後に、ファン投票で“次点”に終わった選手も振り返っておこう。
【ファン投票で次点に終わった選手】
▼ 先発投手
2位 千賀滉大(ソフトバンク)
▼ 中継ぎ投手
2位 リバン・モイネロ(ソフトバンク)
▼ 抑え投手
2位 松井祐樹(楽天)
▼ 三塁手
2位 ブランドン・レアード(日本ハム)
▼ 遊撃手
2位 今宮健太(ソフトバンク)
▼ 外野手
4位 大田泰示(日本ハム)
5位 中村 晃(ソフトバンク)
ファン投票で選出ラインに惜しくも届かず、その後の選手間投票、監督選抜でもメンバーに入れなかったのが上記の選手たち。
なかでも大田は外野手部門でオリックスの吉田正尚と激戦を繰り広げていただけに、なんとか「球宴に…」というファンの強い想いからここでも人気を集めそうだ。
セは昨季MVPも現首位打者も選出漏れ!?
つづいてセ・リーグの各種成績。
【セ・リーグ投手成績】
▼ 防御率
2.38 菅野智之(巨人) ☆選手間
2.45 ランディ・メッセンジャー(阪神) ※監督選抜
2.62 大瀬良大地(広島) ※監督選抜
▼ 勝利数
10勝 大瀬良大地(広島) ※監督選抜
9勝 ランディ・メッセンジャー(阪神) ※監督選抜
8勝 菅野智之(巨人) ☆選手間
8勝 オネルキ・ガルシア(中日) ※監督選抜
▼ 奪三振
99個 菅野智之(巨人) ☆選手間
95個 山口 俊(巨人)
83個 ランディ・メッセンジャー(阪神) ※監督選抜
▼ ホールド数
19個 ジェイ・ジャクソン(広島)
18個 近藤一樹(ヤクルト)
15個 桑原謙太朗(阪神)
15個 スペンサー・パットン(DeNA)
▼ セーブ数
20個 中崎翔太(広島) ※監督選抜
18個 ラファエル・ドリス(阪神)
16個 山崎康晃(DeNA) ◎ファン
先発陣は順当も、リリーフ陣ではリーグ内で優秀な成績を残しながらもメンバーに入れなかった選手が少なくない。交流戦で好調だったヤクルトから、フル回転でチームを支えているベテラン・近藤は候補となっても不思議ではない。
【野手】
▼ 打率
.339 坂口智隆(ヤクルト)
.332 平田良介(中日) ※監督選抜
.331 丸 佳浩(広島)
▼ 本塁打
19 筒香嘉智(DeNA) ◎ファン、☆選手間
18 ウラディミール・バレンティン(ヤクルト) ◎ファン、☆選手間
17 山田哲人(ヤクルト) ◎ファン
▼ 打点
60 ウラディミール・バレンティン(ヤクルト) ◎ファン、☆選手間
49 坂本勇人(巨人) ◎ファン、☆選手間
49 筒香嘉智(DeNA) ◎ファン、☆選手間
▼ 安打
95 坂本勇人(巨人) ◎ファン、☆選手間
88 ソイロ・アルモンテ(中日)
86 宮崎敏郎(DeNA) ◎ファン、☆選手間
▼ 盗塁
17 山田哲人(ヤクルト) ◎ファン
15 糸井嘉男(阪神) ☆選手間
14 神里和毅(DeNA)
14 田中広輔(広島) ※監督選抜
▼ 出塁率
.508 丸 佳浩(広島)
.443 坂口智隆(ヤクルト)
.418 坂本勇人(巨人) ◎ファン、☆選手間
野手はというと、現時点でのリーグ首位打者・坂口と昨季のリーグMVPにして今年も打率3位、出塁率は断トツという好成績を残している丸の2人が特に目を引く。外野争いが熾烈を極め、丸は前半戦に故障があったことも大きく響いているが、来日1年目から活躍を見せているアルモンテも含め、この中から1人しか選ばれないというのは厳しい展開だ。
最後に、セ・リーグもファン投票で“次点”だった選手をまとめておこう。果たして、たった1枚の切符を勝ち取るのは誰か。「プラスワン投票」はきょうから8日(日)までNPB公式・特設ページにて投票受付中。
【ファン投票で次点に終わった選手】
▼ 中継ぎ投手
2位 鈴木博志(中日)
▼ 一塁手
2位 新井貴浩(広島)
▼ 三塁手
2位 福田永将(中日)
▼ 遊撃手
2位 京田陽太(中日)
▼ 外野手
4位 丸 佳浩(広島)
※成績はすべて7月2日終了時点