◆ アルシアは本塁打の半数をロッテ戦で荒稼ぎ!

 7月7日のロッテ戦で、日本ハムのアルシアが意地の一発を放った。2点をリードされて迎えた5回、相手先発はハーラートップをひた走るボルシンガー。その高めに抜けた甘いスライダーを見逃さなかった。力みなく軽く合わせたように見えたスイングだったが、打球はグングン伸びて右中間席に着弾。試合は大量9点を奪われての大敗となってしまったが、アルシア自身は前日6日のロッテ戦に続く2試合連発の本塁打を放ち、存在感を見せた。

 これで、アルシアのロッテ戦での本塁打は4本目。今季の8本塁打の半分をロッテ戦で放っている。アルシアにとってロッテは、まさに“お得意様”といったところか。

 野球では、打者それぞれに「なぜかわからないがタイミングが合う」という投手がいるもの。また、同じように相性がいい球場もあるだろう。それが結果的にお得意様のチームをつくることになる。ということで今回は、各リーグの本塁打ランキングトップ5が“お得意様”にしている球団を探ってみたい。

 下記は各リーグの本塁打上位5選手と、同選手が最も多くの本塁打を打っているチームになる。

▼ セ・リーグ
19本:筒香嘉智(De)⇒ 6本(巨人)
19本:バレンティン(ヤ)⇒ 6本(中日)
18本:山田哲人(ヤ)⇒ 4本(DeNA/中日/巨人)
17本:丸 佳浩(広)⇒ 5本(巨人)
16本:ロペス (De)⇒ 5本(ヤクルト)
16本:宮崎敏郎(De)⇒ 5本(ヤクルト)
16本:岡本和真(巨)⇒ 4本(広島)

▼ パ・リーグ
22本:山川穂高(西)⇒ 7本(楽天)
20本:柳田悠岐(ソ)⇒ 4本(ロッテ/オリックス)
19本:デスパイネ(ソ)⇒ 4本(ロッテ/楽天/広島)
17本:中田 翔(日)⇒ 4本(西武)
16本:浅村栄斗(西)⇒ 6本(ロッテ)
16本:ペゲーロ(楽)⇒ 4本(西武/オリックス)
16本:レアード(日)⇒ 4本(ロッテ)
※数字は7月9日終了時点

◆ 柳田は全球団がお得意様!?

 筒香嘉智(DeNA)が最も本塁打を放っているのは巨人だった。巨人に対しては対戦球団別打率でもセ・リーグ球団のなかではトップの.396を残しており、まさにお得意様。特に東京ドームでは9試合で6本と本塁打を量産している。その一方で阪神は苦手としており、対戦成績は本塁打0、打率.190。DeNAが阪神を蹴落とす鍵は、筒香が握っているのかもしれない。

 また、丸佳浩(広島)も巨人がお得意様だ。9試合で5本塁打を記録し、対戦球団別打率では筒香を上回る.467という数字を残している。巨人の立場からいえば“天敵”としか言いようがない。巨人が上位進出を果たすには、上位球団の中軸である筒香や丸を最大限に警戒する必要があるだろう。

 パ・リーグに目を向けると、山川穂高(西武)は楽天戦で全体の1/3にあたる7本ものアーチを放っている。一方で、日本ハム戦は打率.171、1本塁打にとどまっており、首位を争う相手だけにもう少し数字を伸ばしたいところ。逆に、中田翔(日本ハム)は西武戦を得意としており、西武を追いかける立場のチームとしては心強い存在と言えるだろう。

 面白いのがデスパイネ(ソフトバンク)の数字。なんと、対ロッテ、楽天と並んで広島戦で4本塁打を記録している。広島戦の打数はわずか10なのに、4安打すべてが本塁打。打席数の少なさはあるが、実質のお得意様は広島と言っていいのかもしれない。

 目を引いたのが柳田悠岐(ソフトバンク)。対戦球団別本塁打数では対ロッテ、オリックスの4本が最高だが、日本ハム、楽天からもそれぞれ3本、西武から2本の本塁打を記録している上に、パ・リーグ5球団との対戦球団別打率もすべて3割を超えている。その数字は、最高が西武戦の.455、最低のロッテ戦でも.316というもの。対戦チームに関わらずまんべんなく打てる力はさすがである。

 対戦する打者との相性については、当然、各チームが詳細に分析しているだろうが、ファンとしてもそのデータを頭に入れて観戦すれば、楽しみ方が広がりそうだ。

文=清家茂樹(せいけ・しげき)

【清家茂樹・プロフィール】
1975年、愛媛県生まれ。出版社勤務を経て2012年独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。野球好きが高じてニコニコ生放送『愛甲猛の激ヤバトーク 野良犬の穴』にも出演中。

この記事を書いたのは

清家茂樹

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