ニュース 2018.07.13. 17:00

選ばれし戦士たちが目指す栄誉「オールスターMVP」の“その後”は…?

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一夜限りの輝きか、それとも…? (C)KYODO NEWS IMAGES

オールスターMVPの“その後”は…?


 いよいよ本日、プロ野球の真夏の祭典『マイナビオールスターゲーム2018』が開催される。

 今季の前半を彩ったスター選手たちによる夢の競演。お祭りとしての盛り上がりはもちろんのこと、ファンとしてはやはり贔屓チームの選手の活躍が見たいものだろう。豪華なメンバーが揃っている分、最も活躍した選手に贈られる「最優秀選手賞」、いわゆるオールスターMVPをめぐる争いは熾烈を極める。

 今回は、近年のオールスターゲームでMVPを獲得した選手の“その後”に注目。栄誉をステップに後半戦もさらなる活躍を見せたのか、はたまた一夜限りの輝きとなってしまったのか。MVP選手の後半戦の成績を以下にまとめた。


野手は苦戦傾向?


 まずは直近10年のオールスターでMVPを獲得した野手を見ていこう。

<2008年>
▼ 山崎武司(楽天)
後半戦:率.261 本12 点35
(前半戦:率.284 本14 点45)
⇒ 通算:率.276 本26 点80

▼ 荒木雅博(中日)
後半戦:率.223 本1 点11
(前半戦:率.251 本3 点17)
⇒ 通算:率.243 本4 点28


<2009年>
▼ 青木宣親(ヤクルト)
後半戦:率.372 本9 点35
(前半戦:率.249 本7 点31)
⇒ 通算:率.303 本16 点66

▼ 松中信彦(ソフトバンク)
後半戦:率.275 本7 点25
(前半戦:率.285 本16 点55)
⇒ 通算:率.279 本23 点80


<2010年>
▼ 阿部慎之助(巨人)
後半戦:率.247 本14 点34
(前半戦:率.301 本30 点58)
⇒ 通算:率.281 本44 点92

▼ 片岡易之(西武)
後半戦:率.295 本3 点24
(前半戦:率.295 本10 点30)
⇒ 通算:率.295 本13 点54


<2011年>
▼ 畠山和洋(ヤクルト)
後半戦:率.248 本12 点46
(前半戦:率.292 本11 点39)
⇒ 通算:率.269 本23 点85

▼ 中村剛也(西武)
後半戦:率.278 本22 点62
(前半戦:率.260 本26 点54)
⇒ 通算:率.269 本48 点116

▼ 稲葉篤紀(日本ハム)
後半戦:率.246 本5 点23
(前半戦:率.275 本7 点31)
⇒ 通算:率.262 本12 点54


<2012年>
▼ 中村紀洋(DeNA)
後半戦;率.239 本3 点19 
(前半戦:率.295 本8 点42)
⇒ 通算:打率.274 本11 点61

▼ 陽岱鋼(日本ハム)
後半戦:率.301 本2 点20
(前半戦:率.277 本5 点35)
⇒ 通算:率.287 本7 点55


<2013年>
▼ 新井貴浩(阪神)
後半戦:率.233 本4 点29
(前半戦:率.293 本11 点41)
⇒ 通算:率.267 本15 点70

▼ 内川聖一(ソフトバンク)
後半戦:率.294 本10 点40
(前半戦:率.332 本9 点52)
⇒ 通算:率.316 本19 点92


<2014年>
▼ ブラッド・エルドレッド(広島)
後半戦:率.199 本8 点24
(前半戦:率.290 本29 点80)
⇒ 通算:率.260 本37 点104

▼ 柳田悠岐(ソフトバンク)
後半戦:率.291 本3 点19
(前半戦:率.337 本12 点51)
⇒ 通算:率.317 本15 点70


<2015年>
▼ 会沢 翼(広島)
後半戦:率.187 本2 点9
(前半戦:率.271 本4 点21)
⇒ 通算:率.246 本6 点30


<2016年>
▼ 筒香嘉智(DeNA)
後半戦:率.342 本22 点53
(前半戦:率.308 本22 点57)
⇒ 通算:率.322 本44 点110

▼ 大谷翔平(日本ハム)
後半戦:率.316 本12 点40
(前半戦:率.331 本10 点27)
⇒ 通算:率.322 本22 点67


<2017年>
▼ 内川聖一(ソフトバンク)
後半戦:率.237 本1 点4
(前半戦:率.307 本11 点46)
⇒ 通算:率.297 本12 点50

▼ アルフレド・デスパイネ(ソフトバンク)
後半戦:率.252 本14 点43
(前半戦:率.269 本21 点60)
⇒ 通算:率.262 本35 点103


 まとめてみると、実は成績を落としている選手の方が多かった。やはり長丁場のシーズンで、最後まで好調を持続していくことは難しい。

 中にはオールスターを終えたばかりの7月に12試合で打率.512、10本塁打の大暴れを見せた筒香のような例もあるものの、特にオールスターに選ばれるほどの活躍見せた選手であればその分相手のマークも厳しくなり、そこに疲労も重なってくる後半戦は難しい戦いとなるのが近年の傾向だ。


投手のオールスターMVPは吉兆の証!?


 続いて投手のMVP受賞選手を見てみよう。

<2012年>
▼ 前田健太(広島)
後半戦:12試 5勝4敗 防1.71
(前半戦:17試 9勝3敗 防1.40)
⇒ 通算:29試 14勝7敗 防1.53


<2013年>
▼ 沢村拓一(巨人)
後半戦:19試 1勝4敗6ホールド 防4.34
(前半戦:15試 4勝6敗 防2.46)
⇒ 通算:34試 5勝10敗6ホールド 防3.13


<2015年>
▼ 藤浪晋太郎(阪神)
後半戦:12試 7勝2敗 防2.10
(前半戦:16試 7勝5敗 防2.62)
⇒ 通算:28試 14勝7敗 防2.40


 野手と比べてサンプル数は少なくなるが、投手は引き続き好成績を残す傾向。前田健太は比較すると数字的には落としていることになるものの、後半戦も変わらずハイレベルな投球を維持しており、藤浪は負け数を減らして防御率も改善。沢村は数字的には落ち込みが見られるが、最終盤にリリーフ転向してからは安定した投球を取り戻した。


 いよいよ13日の京セラドーム大阪から幕を開けるオールスターゲーム。MVPの行方はもちろんのこと、受賞した選手の“その後”にも注目だ。

 
※所属と登録名は受賞当時のもの。

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