後半だけで5人を二塁で起用
3年連続のクライマックスシリーズ進出を目指すDeNAが苦しい戦いを強いられている。
昨季は王者・広島を破って19年ぶりとなる日本シリーズ出場を果たしたものの、悲願の優勝へ期待がかかった今季は開幕前から故障者が相次いだこともあって思うような戦いができず。104試合を消化して46勝56敗2分の借金「10」、熾烈なCS出場争いから少し遅れを取っている状態だ。
なかでも悩みのタネとなっているのが、二遊間の起用。故障やコンディションの問題などもあって、このところは日替わりのような状態が続いている。
昨季は倉本寿彦を遊撃に固定し、二塁は柴田竜拓や石川雄洋、田中浩康といったところをローテーションで起用。そこに今季はFAで獲得した大和が加わり、センターラインの強化に成功した…はずだった。
ところが、倉本・大和のコンビで始まった二遊間は倉本の不振などもあって二塁の部分が流動的になってくると、7月に大和が故障で離脱したのをキッカケに両ポジションとも日替わり状態へ。大和は復帰後も二塁や中堅に入るなど、めまぐるしい起用が続いている。
二塁に至っては後半戦だけで倉本、柴田、石川に助っ人のネフタリ・ソト、そして大和と5名がスタメンで出場。その時、その時の最善の手を打った結果とはいえ、悩める部分が見て取れる。
ピタリとハマる形は見つかるか
固定して戦うことが正解なのか、逆に流動的な起用が悪なのかというと言い切れない部分もあるとはいえ、やはり“センターライン”がチームの軸となる部分であることは確かだろう。
セ・リーグの他球団を見ると、首位を快走する広島は菊池涼介と田中広輔のコンビが鉄板。追いかける2位のヤクルトも山田哲人と西浦直亨の2人を据えてから調子を上げており、巨人は両ポジションとも離脱中となっているものの、吉川尚輝と坂本勇人が前半戦のチームを支えていた。そして4位の阪神も、ここに来て糸原健斗と北條史也のコンビが確立されつつある。
二遊間に限らず、オーダー全体で手探りの状態が続くラミレスDeNAの後半戦。2位以下は大混戦とは言え、これ以上遅れを取るわけにはいかない。9月の反攻へ向けて、今からその準備を整えていきたいところだ。
【DeNAの二遊間】
※今季の出場数順
▼ 二塁手
50試合 倉本寿彦
39試合 柴田竜拓
18試合 石川雄洋
17試合 山下幸輝
12試合 ネフタリ・ソト
10試合 宮本秀明
9試合 田中浩康
2試合 大和
▼ 遊撃手
73試合 大和
33試合 柴田竜拓
8試合 倉本寿彦
※数字は8月17日終了時点