オリックスが1日、7点差をひっくり返すという劇的な逆転劇をサヨナラという最高の形で試合を締めくくった。
前日の敗戦を受け、自力でのCS進出が消滅したオリックスは、この日も先発のローチが先制点をもらいながら、3回7安打5失点で降板。2番手の澤田圭佑も2回3失点と、4回までに8失点。福良監督の表情も曇っていったが、7回までにロメロの2打席連続弾などで3点差に迫ると、8回にT-岡田の11号2ランで1点差とし、最終回へ。
西武はクローザーのヒースをマウンドに送ったが、この回の先頭・ロメロがレフト前へ運ぶと、続く吉田正尚が二塁打を放ち、無死二三塁の大チャンス。打席に入った中島宏之は初球のストレートをレフトスタンドにぶち込み試合を終わらせた。
プロ初のサヨナラ本塁打を放った中島は「今までチャンスが来たら狙ったろと思ったけど、力みが入って打てなかった。きょうはここまで力んでいたので、練習みたいな感覚で力を抜いて打席に入りました。打った瞬間サヨナラやと思ってたけど、力が入ってなかったから入るかな?と思ってた」と笑顔を見せた。
最大7点差を逆転しての勝利には「じわじわと点が入って、最後までみんな諦めなかった。ホームランが出始めてからワイワイしてきた感じ。明日からの試合に繋げたいし、自力がなくなっても向こうが連敗して、ウチが連勝することもある。“終わり!”という日までは諦めずにやっていきます」と明日からの試合に向けて前を向いていた。
福良監督も「すごい粘り。全員諦めることなくやってくれた。最後は最高の結果になりました」と満足気。大逆転でのCS進出に向け、まずは今カードの勝ち越しを目指したいところ。オリックスはきょう、先発の西勇輝に連勝を託す。
取材・文 =どら増田