ニュース 2018.09.28. 10:00

リーグ3連覇の広島を支えた若き力

無断転載禁止
広島・野間峻祥(右)=マツダ(C)KYODO NEWS IMAGES
 今年も“育成力”の高さがリーグ3連覇に繋がった。

 山本昌氏が「カープはケガ人が1人出ても代わりが活躍しますからね」(9月14日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター DeNA-巨人戦』)と話すように、主力選手の不振や故障で離脱する中、そこをカバーしたのが若鯉だった。

 野手では野間峻祥や西川龍馬が当てはまるだろう。野間は去年まで代走・守備固めがメインだったが、今季は4月下旬に故障で離脱した丸の代わりにれふゅらーで出場し、その間に打ちまくった。丸が復帰後も、野間はレフトのレギュラーとして出場し、ここまで打率.296、5本塁打、44打点、17盗塁と完全にポジションをモノにした。田尾安志氏は「今まで野間はバッティングで結果を残せないことが多かったのですが、コンパクトに振れていますよね」(9月23日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター 広島-DeNA戦』)と語った。

 西川は17失策と守備に課題はあったが、打撃では打率.313、6本塁打、44打点。昨季打率3割をマークした安部友裕の打撃不振、故障で離脱する間に、レギュラーに近い位置まで上り詰めた。山本昌氏は9月15日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター DeNA-巨人戦』で「安部選手がケガしていませんけど、西川選手が十分埋めています」と評価した。

 投手陣では高卒2年目のアドゥワ誠、育成から支配下選手となったフランスアが飛躍を遂げた。ルーキーイヤーの昨季一軍登板が1試合もなかったアドゥワは、今季ビハインドゲームを登板にここまで50試合に登板。プロ初勝利を含む5勝をマークする。8月5日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター DeNA-広島戦』で解説を務めた真中満氏は「最初は負けゲームでしたが、勝ちゲームで投げたり、長いイニングを投げたり持ち場持ち場で力を発揮していますよね。自分で勝ち取ったポジションですよね」と成長ぶりに目を細めた。

 フランスアは開幕時点で育成選手だったが、5月20日に支配下契約を勝ち取ると、8月にはNPB月間最多タイとなる18試合に登板。防御率0.51、10ホールドを記録し、月間MVPに輝いた。8月30日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター 巨人-広島戦』で解説を務めた山崎武司氏は「151、2キロ出ていますが、バッターはもっと速く見えるんじゃないですか。上から投げ下ろしますからタイミングが取りにくいと思います」と打者目線でフランスアの凄さについて語った。

 若手が成長したことで、さらに選手層が増した広島。今季も“育成”の広島が随所に見られた1年となった。

(ニッポン放送ショウアップナイター)
ポスト シェア 送る
  • ショウアップナイター
  • ベースボールキング
FM