広島・西川龍馬 (C)Kyodo News

◆ 広島は「一塁・西川」の新オプション

 9月26日にチーム史上初の3連覇を達成した広島。歓喜のビールかけ翌日となった9月27日の試合では、クライマックスシリーズを見据えた采配をみせてきた。鈴木誠也、菊池涼介、サビエル・バティスタといった主軸は疲労やコンディションを考慮されベンチスタート。ベテランの新井貴浩も出番は訪れなかった。

 そのなかで一塁のスタメンに抜擢されたのは、三塁が本職の西川龍馬だった。西川は規定打席未到達ながら打率は3割を超え、左打ちながら左投手を苦にせず打撃に関しては天才的とも称されている。

 一方で三塁守備には難があり、17失策はリーグワースト。宮﨑敏郎(DeNA)の11個を6個も上回る。直近ではマジック「1」で臨んだ9月24日のDeNA戦でも拙守があり、翌日から安部友裕にポジションを譲っていた。

 その西川はプロ入り後、初めての一塁起用を無難にこなし、持ち前の打撃でも2安打マルチ。クライマックスシリーズへ向けて「一塁・西川」のオプションも考えられる。10月3日、4日にはメヒアも一塁で起用され、3日の阪神戦では貴重な2ランを放った。

 またシーズン途中にソフトバンクから移籍してきた曽根海成も菊池に代わり二塁でスタメン出場。試合途中からは右翼の守備にもつき、ユーティリティーぶりを発揮。内外野にまたがって複数のポジションを守ることができるのは、大きな武器となるはずだ。

◆ ヤクルトは奥村がプロ初本塁打

 10月2日に今シーズンの2位が確定したヤクルトも先を見据えた起用を見せている。9月27日には、先発の星知弥、廣岡大志、奥村展征、塩見泰隆、ジェイソン・ウルキデスと5人を一軍に昇格させた。

 ファームで打撃覚醒の兆しを見せていた奥村は、10月4日の阪神戦に4月19日以来の一軍スタメン出場。4年間のファーム生活で通算7本塁打だったが、今季ここまで9本塁打。3割にも満たなかった長打率は「.437」をマークしていた。そして迎えた阪神戦、4回に一軍復帰後初安打となるレフト前ヒットで先制の足がかりを作ると、9回の第4打席にドリスから決勝のソロホームラン。磨いたパンチ力が勝負どころで実を結んだ。

 ウルキデスは9対3と大量リードの9回に登板。二死から西川に二塁打を許したものの、後続を打ち取った。最速145キロのストレートにスライダー、チェンジアップと緩急を織り交ぜる投球でアピールを行っている。マット・カラシティー、デーブ・ハフらとの外国人枠争いは激しくなりそうだ。

 すでに順位が確定している広島とヤクルトは、残り試合やフェニックスリーグなどを通じ、先を見据えた選手起用を行っていくことだろう。逆にチャンスを与えられている選手たちにとっては、そこで結果を残すことでCSへの出場だけでなく、来シーズンのレギュラー争いにも名乗りをあげたいところ。

 一軍当落線上の選手達が活気づくことでチームの底上げにもなる。残りわずかとなったシーズンで新たな戦力が現れるのか--。巨人とDeNAによる3位争いと共に各チームの今後にも注目したい。

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ベースボールキング編集部

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