ニュース 2018.11.06. 17:00

12球団最多の16名が移籍…西武ファンが最も恐れる季節が到来

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浅村栄斗 (C) KYODO NEWS IMAGES

FA移籍者は12球団最多の16名


 プロ野球も日本シリーズの戦いが終わり、本格的なオフシーズンに突入。来季に向けた準備が各球団ではじまる。

 オフの目玉といえば、何と言っても選手の移籍だろう。今年もフリーエージェント(以下、FA)が解禁となると、西武の主将・浅村栄斗が権利行使を表明。いわゆる“宣言残留”の線も残っているが、強打の二塁手は引く手あまた。手続きが済んで交渉解禁となれば、一気に争奪戦が巻き起こることは間違いない。

 また、西武では捕手の炭谷銀仁朗もFA権を持っており、その動向が注目を集めている。さらに、エースの菊池雄星はポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦が決定的。長年チームを引っ張り、10年ぶりのリーグ制覇の原動力となった選手たちが一気にいなくなってしまう可能性もあり、開幕して間もない段階ながら今年のストーブリーグはファンにとってつらく厳しいものとなりそうだ。


【西武・FA有資格者】

▼ 国内
浅村栄斗(※新規取得)
秋山翔吾

▼ 海外
中村剛也
炭谷銀仁朗


いまこそ振り返っておきたい『星孝典のことば』


 1993年にFA制度がはじまって以降、西武は実に16名もの選手の旅立ちを見送ってきた。この数は12球団最多である。

 ファンの中には「FAは子どもの卒業のようなもの」と、もはや悟りの境地に達している方も少なくないが、やはり受け入れられないという方が圧倒的に多く、この時期になるとSNS上では西武ファンの悲鳴が大きく聞こえてくる。


 そんな時に思い出すのが、かつて西武でプレーをし、現在も二軍育成コーチとしてチームに残っている星孝典のことばだ。

 2016年のオフのこと。FAでの移籍に関してインターネット上でチームメイトに向けて心無い言葉が飛び交うのを目の当たりにした星は、2自身のブログでFA移籍に対する“選手目線”での想いを綴った。

 「きっとほとんどの選手は、FAで移籍する人間に対して、裏切り者と思ってないと思います。それは、これまでともに努力して来た仲間が、新たな道に進むわけですし、そして何より裏切り者と思ったところで何もプラスにならないからです。そう思うくらいなら、何も言わず、移籍した先でも頑張ってね!でも、こちらはそれ以上頑張って、ライオンズが必ず勝って優勝して後悔させてやる!くらいのモチベーションの方が自分にとってプラスになるからです。だから裏切り者なんて発想にはなりませんし、もちろんそんな言葉も口から出ません」


 星自身もファンの気持ちは十分に理解しており、この時のブログでも「自分の応援する球団の選手が移籍するのは、ファンの皆さんにとってもさみしいことだと思います。選手にとってもチームメイトが移籍するのはさみしいものです」と前置きがされている。

 それでも、「1人選手が出て行ったくらいで、弱くなったなんて言われるほど悔しいものはありません。悔しいシーズンが続いているのは事実ですが、これも浮上のきっかけとなるはずです!いや、そうするんです!」という決意とともに、怒りと不安に駆られるファンに向けて前向きな言葉を発信した。


 果たして、今オフ注目を集める浅村と炭谷は最終的にどのような決断を下すのか…。もしかすると、現時点では本人の中にもその答えはないのかもしれない。

 それでも、残った選手たちは来年3月にやってくる新シーズンの開幕に向けて準備を進め、リーグ連覇と今年届かなかった日本一を目指して戦う。それは2人の決断がどちらに転んでも変わることはない。

 主力の流出を繰り返しても、リーグの頂点に返り咲いた西武。厳しい冬を乗り越えて、来年の秋こそ笑顔で日本一奪還へ。来季に向けた戦いは、もう始まっている。


西武とFAの歴史


<in>
▼ 1997年
中嶋 聡(オリックス → 西武) ☆金銭

▼ 2007年
石井一久(ヤクルト → 西武) ☆人的(福地寿樹)

▼ 2015年
木村昇吾(広島 → 西武) ☆無し


<out>
▼ 1994年
工藤公康(西武 → ダイエー) ☆金銭
石毛宏典(西武 → ダイエー) ☆金銭

▼ 1996年
清原和博(西武 → 巨人) ☆金銭

▼ 2003年
松井稼頭央(西武 → メッツ)

▼ 2005年
豊田 清(西武 → 巨人) ☆人的(江藤智)

▼ 2007年
和田一浩(西武 → 中日) ☆人的(岡本真也)

▼ 2010年
細川 亨(西武 → ソフトバンク) ☆金銭
土肥義弘(西武 → アメリカ独立L)

▼ 2011年
許 銘傑(西武 → オリックス) ☆無し
帆足和幸(西武 → ソフトバンク) ☆金銭

▼ 2012年
中島裕之(西武 → アスレチックス)

▼ 2013年
片岡治大(西武 → 巨人) ☆人的(脇谷亮太)
涌井秀章(西武 → ロッテ) ☆人的(中郷大樹)

▼ 2015年
脇谷亮太(西武 → 巨人) ☆無し

▼ 2016年
岸 孝之(西武 → 楽天) ☆金銭

▼ 2017年
野上亮磨(西武 → 巨人) ☆人的(高木勇人)


※●●年は権利行使を宣言した年
※登録名は当時のもの


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