指揮官は明言避けるも…
春季キャンプの開幕から2週間。日本ハムが早々に開幕2戦目までの先発投手を明かした一方、ロッテは指揮官からの明言がないなか、各メディアで石川歩が初の大役に挑むことが報じられている。
石川はプロ6年目の右腕。ルーキーイヤーの2014年からローテーションに入って2ケタ・10勝(8敗)をマークすると、新人王のタイトルも受賞。以降も2016年までプロ入りから3年連続で2ケタ以上の勝ち星を挙げ、それも10勝・12勝・14勝とその数を伸ばし続けていただけに大きな期待がかかったが、2017年は開幕前にWBCを戦った反動もあってか極度の不振に苦しみ、3勝11敗で防御率5.09という大スランプに陥ってしまう。
それでも、昨季は開幕から本来の姿を取り戻して6月までに9勝を荒稼ぎする大活躍。完全復活の気配を見せながら、夏場以降は故障の影響もあって勝ち星を伸ばすことができず、結局9勝8敗という成績に終わっている。
3年ぶりの2ケタ勝利を目指すうえで、かつての安定感を取り戻したいところ。今年はキャンプ初日の2月1日に紅白戦が行われたが、石川は例年よりもかなり早い時期の実戦にも関わらずさすがの投球を披露。首脳陣に順調な仕上がりをアピールした。
ロッテではここ4年連続で涌井秀章が開幕投手を務めており、報道の通りに石川が開幕戦のマウンドに立てば初めての大役ということになる。2年目の井口ロッテが逆襲を目指すうえで、やはりこの男の復活というのは不可欠な要素になってくる。
自身初の開幕投手を経て、完全復活はなるか。石川歩の今後から目が離せない。
ロッテ・平成の開幕投手
1989年:村田兆治(○)1990年:村田兆治(○)
1991年:小宮山悟(●)
1992年:小宮山悟(●)
1993年:小宮山悟(○)
1994年:小宮山悟(●)
1995年:伊良部秀輝(●)
1996年:園川一美(-)
1997年:小宮山悟(○)
1998年:小宮山悟(-)
1999年:黒木知宏(●)
2000年:黒木知宏(●)
2001年:黒木知宏(○)
2002年:ネイサン・ミンチー(●)
2003年:ネイサン・ミンチー(●)
2004年:清水直行(○)
2005年:清水直行(●)
2006年:久保康友(●)
2007年:清水直行(-)
2008年:小林宏之(●)
2009年:清水直行(●)
2010年:成瀬善久(●)
2011年:成瀬善久(●)
2012年:成瀬善久(○)
2013年:成瀬善久(-)
2014年:成瀬善久(-)
2015年:涌井秀章(○)
2016年:涌井秀章(○)
2017年:涌井秀章(●)
2018年:涌井秀章(-)
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[通算] 9勝15敗
※登録名は当時のもの。