2019.02.23 13:00 | ||||
東京ヤクルトスワローズ | 8 | 終了 | 3 | 阪神タイガース |
浦添 |
開幕戦ぐらいの気持ちで…
プロ野球のオープン戦がついに開幕。23日には「ANA BALL PARK浦添」でヤクルトと阪神の試合が行われ、ヤクルトが8-3で阪神を下し、オープン戦の初陣を勝利で飾った。
沖縄・浦添の空に球春到来を告げる豪快なアーチが飛び出した。ヤクルトが3-2と1点をリードして迎えた4回無死一塁の場面、坂口智隆の代打で登場したのが、ヤクルト4年目の広岡大志だった。
「結果を出さないと試合に出られない」と語った21歳の若武者は昨季、遊撃のレギュラー候補と期待されて開幕スタメンを勝ち取ったが、最終的には西浦直亨にポジションを譲るかたちとなった。
「オープン戦とは思わず、開幕戦ぐらいの気持ちでプレッシャーをかけた」と振り返った男は、代打で巡って来たチャンスをきっちりとものにした。昨季までは速い直球に差し込まれてファウルになる場面も多かったが、「真っすぐを一発で仕留められるように」という強い思いが生んだ一打だった。
広岡は「僕よりも(年齢が)下の選手も出てきて、チャンスを与えられる立場でもないと思う」と、危機感を募らせる。そんな姿勢がこの日の集中力に結びついた。
指揮官も評価
広岡は一塁のポジションにも挑戦しているが、本来の主戦場は三塁と遊撃。「ポジションにはそこまでこだわっていないが、やっぱりサードかショートで出られるように」と前を向く。今季こそレギュラーを掴みたい広岡に対し、小川淳司監督は「ミスショットが少なくなった。一発で仕留められることが多くなったことが成長の証」と評価する。
「去年の悔しい思いを忘れずに、ずっとその気持ちを持ちながら戦っていきたい」と語る広岡が今季、レギュラーを奪い取ることができるのか注目だ。
取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)