キャンプの振り分けは二軍も…
プロ4年目の17年に規定投球回に到達したロッテの二木康太。先発の一角として期待された昨季は、開幕ローテーションを掴んだが、シーズン序盤に二軍落ち。二軍では強い球を投げるようにするため腕を振り、シーズン後半の7月18日の楽天戦で一軍に復帰した。勝ち星に恵まれなかったものの、7月は2試合に登板して防御率1.93、8月も5試合に登板して1勝3敗、防御率2.35と復調した。9月に入り再び失点する試合が目立ったが、9月30日のソフトバンク戦では9回を1失点に抑え完投勝利をマークした。結局昨季は、4勝7敗、3.93でシーズンを終えた。
昨年のシーズン中は“力強いストレート”を口にしていた二木だが、このオフは「フォームをしっかり納得いくようにと思って、その結果が真っ直ぐがよくなったというのはあったかと思います」とフォームが安定しストレートが力強くなったとのことだ。
ただ、巻き返しを期すプロ6年目の今季は紅白戦後に発表された一、二軍の振り分けで二軍スタートとなった。
「キャンプのスタートだったので、アピールさせてもらえるチャンスをもらえた。ただ、しっかりやらないとなというのは、ありました。しっかりそのチャンスをモノにできるようにしようと思っていました」。
2月7日に行われた一軍のシート打撃に登板し、レアードから空振り三振を奪うなど、打者6人に対して1安打、1四球、1奪三振。一軍キャンプ打ち上げ後の一軍沖縄遠征メンバーに選出され、初戦となった2月14日の中日戦に2回を投げて無失点。その後も、2月20日のDeNA戦、2月27日の楽天戦に登板した。
3月に入りオープン戦での登板はないが、3月6日にロッテ浦和球場で行われた日本ハムとのイースタン・リーグ春季教育リーグでは、5回を2安打9奪三振無失点に抑えた。
年下の投手たちの台頭も「負けたくない」
先発ローテーション入りへアピールを続ける二木だが、同じくローテーション入りを目指す岩下大輝、種市篤暉といった年下の選手が昨年の後半から台頭。
これまでは二木が一軍投手陣の中で年齢が一番下ということが多かったが、先発ローテーションを争う岩下、種市、ドラフト3位ルーキー・小島和哉に限らず、開幕一軍を目指すプロ4年目の成田翔、12日のヤクルトとのオープン戦で1イニングを無失点に抑えた島孝明といった年下の選手が一軍でプレーしている。
年下の投手たちの突き上げがあるなか二木は、「負けたくないというのはあります」と先輩として意地をのぞかせた。
先発ローテ入りへ残りの登板が重要
オープン戦も中盤に差し掛かり、先発の枠を勝ち取るためにも“結果”が大事になってくる。
「結果もこの時期求められると思うので、まずはしっかり結果を残せるように投げて、その中で自分のなかで納得のいく球であったり、内容というのを求めていきたいと思います」。
二木も今年でプロ6年目。残りの登板が先発ローテーションを勝ち取るうえで、どれだけ重要になっていくかを十分に理解している。
若手の台頭があるなかで、先発の枠を勝ち取り、若手投手陣を引っ張る存在になることに期待したい。
取材・文=岩下雄太