◆ これで3度目の辞退
菅義偉官房長官が5日の会見の中で、3月21日に東京ドームで行われたアスレチックス戦後に現役引退を発表したイチローへの国民栄誉賞授与について、本人の意向を踏まえて見送る方針を明らかにした。
菅官房長官は、イチローの代理人を通じて国民栄誉賞の打診を行ったところ、「人生の幕を下ろした時にいただけるように励みます」との返答があったと説明。「ご本人の気持ちを尊重し、今般の現役引退に伴う検討を見送ることとした」と続け、「イチロー選手はこれまでも多く方に夢や希望を与えてきたスーパースターであり、国民の皆さんと共に今後の活躍を楽しみにしたいと思います」との考えを示した。
イチローは過去に2度(2001年と2004年)、現役であることなどを理由に国民栄誉賞の授与を辞退しており、今回で3度目の辞退となる。球界ではこれまで、王貞治氏(1977年)、衣笠祥雄氏(1987年)、長嶋茂雄氏(2013年)、松井秀喜氏(2013年)が受賞。辞退者のなかには、通算939盗塁で当時の世界記録を達成した福本豊氏(1983年)がいる。