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“神宮劇場”の立役者!ブルペン「Bチーム」が躍動

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本拠地6連戦で4勝2敗


 開幕直後から“神宮劇場”が続いている。

 ヤクルトは4月2日から7日にかけて開催された本拠地6連戦を4勝2敗で終えた。京セラD大阪で行われた阪神との開幕カードは負け越したが、本拠地帰還後は2カード連続で勝ち越しに成功。それも試合終盤の同点、逆転、サヨナラといった劇的な展開が続いている。ファンはもちろん、チームにとっても弾みのつく1週間になったと言えるだろう。

 こうした展開の中で注目を浴びるのは、劇的な展開に持ち込む“打点”を叩き出した打者たちだ。本拠地開幕戦の2日・DeNA戦では、バレンティンの同点打に西浦直亨の決勝打、上田剛史の犠牲フライでハマのセットアッパー・パットンを攻略。翌3日には、雄平が8回に起死回生の同点3ランを放ち、山田哲人のサヨナラ押し出しにつなげた。中日から挙げた2勝は、西浦がシーソーゲームの中で決勝打を放ち、37歳のベテラン・青木宣親が代打で登場した延長12回にホームランで熱戦に終止符を打った。

 この神宮6連戦では、原樹理、石川雅規、高梨裕稔の先発陣がQS(クオリティースタート)で試合を作ったものの、残る3戦は小川泰弘が5回6失点、高橋奎二と寺原隼人に至っては4回途中での降板と、ブルペンに負担の掛かる試合が続いた。好投した3人の先発投手に白星がついていないのは気の毒だが、リリーフ陣の活躍なくして終盤の“神宮劇場”はあり得なかったことも事実だ。


ビハインドゲームを締めた男たち 


 なかでも好投を続けているのが新加入のスコット・マクガフ。この1週間で三連投を含む4試合(4回1/3)に登板し、無四球、6奪三振で無失点と力投した。唯一の被安打が、得点圏に走者を背負った場面で救援し許した勝ち越し適時打(「失点」はつかず)ではあったものの、ここ数日の貢献度は抜群。3日のDeNA戦では4回途中に捕まった先発・高橋をイニング途中からリリーフし、1回2/3をパーフェクト救援。試合の中盤を締めて、後半の逆転劇につなげた。

 もうひとりの“助っ人”デーブ・ハフも三連投。昨季序盤は先発投手として期待されていたが、来日2年目の今季はブルペン要員として開幕一軍入り。6日の中日戦では、自らの四球と野選で満塁のピンチを招くなど、相手を圧倒する投球ではないものの、三連投のうち2試合がイニング跨ぎというタフさは魅力。昨季途中まで大車輪の活躍を見せた左腕・中尾輝がコンディション不良で不在ということもあり、ブルペンでは貴重な左腕として存在感を放っている。

 また、社会人出身の2年目右腕・大下佑馬もリリーフとしてアピールを続けている。3日のDeNA戦でマクガフからバトンを受け6回、7回を0封。連投となった4日は昨季の本塁打王・ソトに一発を浴びたものの、6日、7日の中日戦では、それぞれ1イニングを無失点で抑えた。今季は同期入団の村上宗隆、塩見泰隆らとともにシーズンを通して一軍で戦いたいところ。

 そして、この神宮6連戦を振り返る上で欠かせないのが、10年ぶりに古巣復帰を果たした五十嵐亮太。チーム最年長の39歳は、前述の助っ人コンビと並んで3試合連続でマウンドに上がった。三連投目の5日・中日戦では、8回を三者凡退におさえ、直後の逆転打を呼び込んだ。打者を“制圧”していた、かつての剛速球はないものの、安定感のある投球内容で今季は4試合無失点。今回の逆転劇も相まって、マウンドに上がるだけで球場の雰囲気を変えられる男になりつつある印象だ。


嬉しい誤算?


 現時点で彼らは、いわゆる“勝ちパターン”ではない、いわばブルペンの「Bチーム」。実際4投手の登板機会はいずれもビハインドか、同点の場面だった。現在セットアッパーを務める近藤一樹、梅野雄吾、クローザーの石山泰稚の状態次第では“昇格”もあるかもしれないが、これはチームにとっては嬉しい誤算と言えるだろう。

 クローザー、セットアッパーに次ぐ彼らがシーズンを通して数字を残すことができれば、近藤らの負担軽減はもちろん、ビハインドの展開でも、球界屈指とも評される打線の援護を受け、“神宮劇場”を演出する機会も増えるはず。今後、ヤクルトが「サヨナラ勝ち」のニュースを目にした際には、その脇役として奮闘したリリーフ投手陣にも注目したいところだ。


【主なリリーフ投手の今季成績】

▼ スコット・マクガフ
5試合(5.1回) 0勝 0敗 1ホールド
防御率0.00 被打率.118 奪三振率10.13

▼ デーブ・ハフ
4試合(5回) 1勝 0敗 2ホールド
防御率1.80 被打率.200 奪三振率3.60

▼ 大下佑馬
5試合(6.1回) 0勝 0敗 1ホールド
防御率1.42 被打率.182 奪三振率2.84

▼ 五十嵐亮太
4試合(4回) 1勝 0敗
防御率0.00 被打率.077 奪三振率6.75

▼ 梅野雄吾
5試合(4.2回) 0勝 1敗 3ホールド
防御率9.64 被打率.294 奪三振率5.79

▼ 近藤一樹
4試合(4回) 1勝 0敗 3ホールド
防御率4.50 被打率.214 奪三振率6.75
 
▼ 石山泰稚
6試合(5.1回) 1勝 1敗 3セーブ
防御率3.38 被打率.182 奪三振率8.44

※数字は4月8日時点
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