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巨人・高木が好救援…不安を残すリリーフ陣を立て直せるか!?

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巨人・高木京介(C)KYODO NEWS IMAGES

打線、先発はともに結果を残すも……


 ゴールデンウィークに入り、プロ野球のペナントレースも大型連戦に突入。4月終了時点のセ・リーグの順位は、巨人が首位に立ち、0.5ゲーム差でヤクルトが追いかける展開となっている。

 首位を走る巨人は、チーム本塁打が「40本(リーグ1位)」、打率は「.268(同2位)」で、1試合あたりの平均得点がリーグトップの「5.07」と打線が好調。リードオフマンを務めていた吉川尚輝が故障により離脱してしまったが、坂本勇人、丸佳浩、ビヤヌエバ、岡本和真と続いていく上位打線の破壊力は凄まじいものがある。

 特に坂本は、開幕から連続出塁を継続中。4月末時点の数字を見ても、打率.350(100-35)、出塁率.440とリードオフマンとして文句のつけようのない数字を残している。丸が後ろに控えていることで、相手投手陣は坂本との勝負を避けることができないというのも、好結果の要因のひとつだろう。

 また、先発投手陣にもリーグ屈指のメンバーが揃っている。エースの菅野智之は、4月25日のヤクルト戦でノックアウトされたものの、令和初戦の登板でリーグ屈指の中日打線相手に完投勝利を挙げ、すでに4勝(2敗)。2番手の山口俊も5戦4勝、防御率1.59と安定感がある。その他にも、メルセデス(3勝1敗)、高橋優貴(2勝1敗)、2日の中日戦では5回途中での降板となったが、ヤングマン(2勝)も含め、4試合以上に先発している5投手が貯金を作れているのは心強い限りだ。

 さらに、6人目の先発候補に挙がる今村信貴も、今季初先発となった4月28日のDeNA戦で7回無失点の好投を見せ、ローテーション入りへ名乗りをあげた。先発陣の防御率はリーグトップの「2.97」と唯一の2点台だ。打線と先発投手陣は力強く、このまま独走してもおかしくないメンバーが揃っているが、4月終了時点における2位ヤクルトとのゲーム差は、わずか「0.5」だった(5月2日時点では2.5差)。

【平均得点】
5.07 巨人
4.90 ヤクルト
3.86 DeNA
3.83 阪神
3.64 中日
3.34 広島

【先発防御率】
2.97 巨人
3.40 中日
3.57 広島
3.76 DeNA
3.99 阪神
4.89 ヤクルト


日替わり救援から抜け出せるか


 打撃陣と先発投手が圧倒的な数字を残しながら抜け出しきれていない理由の1つが、不安定な中継ぎ陣にあることは間違いない。先発陣の「2.97」という防御率に対して、救援陣は「4.50」とリーグ断トツの最下位だ。

【救援防御率】
2.95 ヤクルト
3.28 阪神
3.59 中日
3.77 DeNA
3.90 広島
4.50 巨人

 開幕当初の構想では、抑えに新外国人のクックを据え、セットアッパーに吉川光夫と大江竜聖を抜擢。しかし、4月を終えた段階で一軍には誰も残っていなかった。クックは、8試合で6セーブをマーク。失点したのも1試合のみだったが、右ヒジの違和感で4月23日に登録を抹消され、現在は三軍でリハビリ中。また、吉川光と大江は結果を残すことができず、それぞれファームへと降格した。

 現時点における試合終盤の投手起用は固定されておらず、状況に応じて日々変動している。中継ぎ全体で見ると、戸根千明と中川皓太の両左腕がともに防御率0.00を継続していることから、信頼度は高い。だが、セーブシチュエーションでの起用はなく、「抑え」という役割で結果を残すことができるかは未知数だ。宮國椋丞、野上亮磨、桜井俊貴、森福允彦、田原誠次といった面々はいまいち調子が上がらないまま。つまり、抑えはもちろんのこと、セットアッパーも不在というのが現状だ。

 ファームを見渡せば、上原浩治や澤村拓一、マシソンといった実績のある選手はいる。しかし、上原はここまで8試合に登板して防御率3.38、澤村は先発で調整中のため、中継ぎへの転向は現実的ではない。また、マシソンはウィルス性の疾患で出遅れており、実戦復帰は5月中旬以降と見られている。首位を走っているとはいえ、いまの巨人は中継ぎ陣に大きな不安を抱えていることは誰の目に見てもあきらか。ましてや、現時点で「勝ちパターン」が定まっていないのはリーグで唯一。

 しかし、2日の中日戦では、5回途中からマウンドに上がった高木京介が先発のヤングマンを好リリーフ。一死一二塁という状況をテンポ良く無失点で切り抜けると、チームが直後に逆転。6回も強力中日打線を三者凡退に抑え、流れを引き寄せた。さらに中継ぎ要員として再登録された畠世周も点差がある状況ながら1回をしっかりと抑えるなど、再整備に着手している。

 先発完投があたりまえだった時代とちがい分業制が進んだ現代の野球では、中継ぎの存在は非常に大きなものがある。いわば、安定した中継ぎ陣の構築こそが、リーグ制覇をする条件といってもいい。大型補強をし、なにがなんでも優勝を勝ち取ることが求められる巨人はここからどこまで救援陣を整備できるか――。4年振りに指揮を執る原辰徳監督の手腕に注目したい。

【主な救援陣の成績】
0.00 中川皓太(11試合/1勝0敗4ホールド) 
0.00 戸根千明(9試合/0勝0敗4ホールド)
1.69 高木京介(4試合/1勝0敗)
2.70 田原誠次(6試合/0勝0敗1ホールド)
3.38 クック (8試合/0勝1敗6セーブ)
4.15 大江竜聖(4試合/0勝0敗)
4.50 野上亮磨(4試合/1セーブ2ホールド)
6.48 宮國椋丞(9試合/0勝2敗1ホールド)
7.71 桜井俊貴(7試合/0勝0敗)
9.95 吉川光夫(8試合/0勝1敗3ホールド)

※数字は2019年5月2日終了時点
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