◆ 西と東の明暗
先月16日に「今年のセ・リーグは東高西低?」という記事を執筆した。開幕から各チームの対戦が一巡。その時点でのセ・リーグ順位表は以下の通りだった。
▼ 一巡終了時の成績
1位:ヤクルト 10勝5敗
2位:DeNA 9勝 6敗
3位:巨人 8勝 6敗
4位:中日 7勝 7敗
5位:阪神 6勝 9敗
6位:広島 4勝11敗
リーグ4連覇を狙う広島がまさかの開幕ダッシュに失敗。借金7を背負い、首位から6ゲーム離れた最下位に低迷していた。一方で“東日本”のヤクルト、DeNA、巨人の3球団が貯金生活を送り、開幕直後のセ・リーグは、「東高西低」の様相を呈していた。
それからちょうど6週間が経ち、順位は大きく入れ替わった。現在のセ・リーグ順位表とこの6週間の成績(カッコ内)は次の通りである。
▼ 現在の成績(直近6週間の成績)
1位:広島 28勝19敗1分(24勝8敗1分)
2位:巨人 25勝20敗1分(17勝14敗1分)
3位:阪神 26勝22敗2分(20勝13敗2分)
4位:中日 22勝25敗 (15勝18敗)
5位:ヤクルト 21勝27敗2分(11勝22敗2分)
6位:DeNA 19勝28敗 (10勝22敗)
広島が今月中旬から11連勝をマークするなどV字回復に成功。他に阪神が借金3から貯金生活に突入するなど、“西日本”の2チームが躍進。現在4位の中日は借金3を抱えているが、週末のヤクルト戦で3連勝するなど、上昇気配が漂う。
一方で開幕ダッシュに成功した“東日本”勢では巨人が何とか勝ち越しているが、エース菅野智之がファームで調整中と、チームの状態は決して良くない。ヤクルトとDeNAに至っては6週間でそれぞれ5位と6位に転落。特に11連敗中のヤクルトは深刻だが、爆発力のあるチームだけに、今後の巻き返しに期待したい。
「東高西低」から「西高東低」へと徐々にその配置図が変わりつつある今季のセ・リーグ。首位・広島から6位・DeNAまでは9ゲーム差となり、広島が一気に抜け出す雰囲気も漂うが、まだまだ序盤戦、交流戦の結果如何によっては、潮目が変わる可能性も十分考えられる。
まもなく訪れる梅雨の時期、そして来週から始まる交流戦を経て、セ・リーグはどのような配置図になっていくのか気になるところだ。
▼ 今後2週間の対戦カード
広(ヤヤヤ|神神神|西西西|ソソソ)
巨(神神神|中中中|楽楽楽|ロロロ)
神(巨巨巨|広広広|ロロロ|日日日)
中(DeDeDe|巨巨巨|ソソソ|楽楽楽)
ヤ(広広広|DeDeDe|日日日|オオオ)
De(中中中|ヤヤヤ|オオオ|西西西)
文=八木遊(やぎ・ゆう)