ニュース 2019.06.28. 11:18

次なる“育成の星”は!? ファームで光る東西の原石

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ソフトバンク・大竹耕太郎(C)Kyodo News

昨季は育成ルーキーが日本一メンバーに


 NPBの支配下選手登録の期日は7月31日。球団にとっては補強期間が残り1カ月余りといったところだが、支配下登録を目指す育成契約の選手たちにとっても7月31日は一つの節目だ。ここで支配下登録を勝ち取れなければ、夢の一軍デビューは来季以降に先延ばしとなる。

 近年では三軍制を敷く球団も現れ、3ケタの背番号を背負う“育成選手”というと、「二軍以下」という目で見られる向きもあるかもしれないが、実際にファームの公式戦を見てみると、育成選手が主力級の活躍をしていることも少なくない。

 昨季を振り返ってみれば、ソフトバンクの大竹耕太郎がまさにそうだった。早稲田大学から2017年の育成ドラフト4位で入団した左腕は、「133」番を背負いながら、ルーキーイヤーに二軍で22試合(57回2/3)に登板。開幕から好投を続けて防御率1.87、ウエスタン最多の8勝(0敗1セーブ)をマークし、7月30日付けで支配下登録を勝ち取った。

 その後は一軍で3勝2敗、防御率3.88の成績を残し、ポストシーズンでは中継ぎとして登板。育成指名からわずか1年足らずで日本一の優勝メンバーにまで駆け上がった。今季は、ここまで12試合に登板して5勝2敗の成績。「82イニング」と「防御率2.41」は、ともに千賀滉大に次ぐチーム内2位の好成績で、打線の援護や巡り合わせによっては、勝ち星がもう少し増えていてもおかしくなかった。2年目は開幕から先発ローテの一角として存在感を放っている。

 今季のファームを見渡してみると、「第2の大竹」とまではいかなくとも、後半戦に「一軍で見てみたい!」と思わせる活きの良い育成投手がチラホラ。今回はそんな期待の星を、東・西からひとりずつ紹介したい。


タイトルレースで上位!横須賀のエース


 まずは東で輝く育成右腕、DeNAの2年目・中川虎大(なかがわ・こお)。箕島高から2017年の育成ドラフト1位でDeNAに入団した右腕は、ルーキーイヤーからいきなりチーム最多のイースタン5勝をマークすると、今季もイースタン12試合に登板してチームトップの7勝(3敗)を挙げて猛アピール。リーグ別でも投球回(65回=2位)、防御率(2.22=2位)、勝利数(7勝=2位)、奪三振数(65個=1位タイ)で上位に食い込み、支配下登録へ向けて奮投を続けている。

 そんな中川虎の武器は、高い奪三振能力だ。178センチと、上背があるわけではないが、150キロに迫る力強い速球を投げ下ろすスタイルで、少々ボールが散ってもタテの変化球とのコンビネーションで三振の山を築いていく。今季はここまで、ロッテ・小島和哉と並んでリーグトップタイの65奪三振、9イニング当たりの奪三振数を示すK/9(=奪三振率)も小島(9.34)に次ぐリーグ2位の「9.00」という数字を残している。

 三球三振を奪ったと思えば、次の打者にはフルカウント、というシーンが散見されるなど、まだまだ荒削り。しかし、その数字が物語るのは、中川虎の持つポテンシャルの高さ。今季はここまでの活躍も評価され、「スター選手の登竜門」と呼ばれるフレッシュオールスター(楽天生命パーク=7月11日18時~)への参戦も決まった。

 DeNAは先発投手の頭数も揃っており、支配下選手登録枠は残り「1」。早急に支配下登録という流れにはならないかもしれない。それでも、ファームで残している数字を見れば、イースタン・リーグで“いま最もホットな投手”のひとりであることは間違いない。
中川虎大

▼ 中川虎大(DeNA/104)
生年月日:1999年10月2日(19歳)
身長体重:178cm/79kg
出身地 :和歌山県
投 打 :右投右打
球 歴 :箕島高(2017年育成ドラフト1位)~DeNA
昨季成績:17試(45回) 5勝5敗 防5.00
今季成績:12試(65回) 7勝3敗 防2.22


流出阻止へ、支配下登録当確か


 続いては“西”の期待の星。オリックスの高卒2年目右腕、本田仁海だ。7月27日に20歳の誕生日を迎える若武者は、星槎国際湘南高から17年ドラフト4位でオリックスに入団するも、18年8月に右肘を疲労骨折。ルーキーイヤーにいきなりの長期離脱が決まり、シーズン終了後に育成契約からの再出発となっていた。

 プロキャリアでいきなり躓いた格好になったが、術後の経過は良好で、今季4月27日にファーム初登板。ここまで8試合に登板して、14イニング連続無失点、防御率0.00と文句なしの結果を残している。

 注目すべきはその投球内容だ。今季初先発となった6月2日・広島戦(オセアンBS)で3番・堂林翔太、4番・下水流昂に対してストレートを決め球に2者連続の三球三振。堂林に対しては自己最速の154キロをマークするなど、昨季からパワーアップした姿を見せている。

 今季開幕前の公表値は181センチ/74キロ。マウンドに上がった際のシルエットもやや細身に映るが、その身体から常時140キロ後半のストレートを軸にゼロを並べていく姿は圧巻だ。また今季14イニングでわずか2四球という制球力も魅力。再出発のシーズンで首脳陣にこれでもかとアピールを続けている。

 支配下契約から育成契約へ移行した選手はシーズン終了後に自由契約となるため、「既に球団が支配下登録への方針を固めた」との報道も。その報道通りにいけば、今夏中の支配下登録は当確ということになる。そのピッチングを一度目にすれば、淡々と打者を打ち取る「背番号124」の姿に魅了されるはずだ。

▼ 本田仁海(オリックス/124)
生年月日:1999年7月27日(19歳)
身長体重:181cm/74kg
出身地 :神奈川県
投 打 :右投左打
球 歴 :星槎国際湘南高(2017年ドラフト4位)~オリックス(-18・19年育成)
昨季成績:5試合(15.2回)0勝2敗 防御率4.60
今季成績:8試合(14.0回)0勝0敗1S 防御率0.00

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