小園海斗
フレッシュオールスターでMVPを獲得した小園海斗(広島)=楽天生命パーク宮城

◆ 今年のMVPには広島・小園海斗が輝く!

 いよいよプロ野球のオールスターゲームが開催。それに先駆け、7月11日に行われたのが若手選手たちの球宴であるフレッシュオールスターだ。

 今年は楽天生命パーク宮城で行われ、吉田輝星(日本ハム)、根尾昂(中日)、藤原恭大(ロッテ)など、昨夏の甲子園大会と昨秋のドラフトを沸かせた選手たちが大挙して出場。例年以上の盛り上がりを見せた。そのなかでもっとも輝いたのが、広島の小園海斗である。

 吉田輝星から先頭打者本塁打を放つなど、5打数2安打1本塁打1打点の成績を残し、ウエスタン選抜の勝利に貢献、見事MVPに選出され、賞金100万円を獲得した。

 ジュニアオールスターゲームと称された時代から通算すると、今年で55回目の開催となるフレッシュオールスター。過去の歴代MVPを見ると、大島康徳(日本ハム:第8回)や蓑田浩二(阪急:第13回)といったタイトルホルダーや、イチロー(オリックス:第29回)、または青木宣親(ヤクルト:第41回)らも選出されるなど、そうそうたる顔ぶれが並んでいる。

 そこで、近年のフレッシュオールスターMVP選手が、その後の一軍でどんな成績をあげているのかを調べてみた。

◆ 高卒2年目以内のMVPは大成する!?

 確認したのは、過去10年のフレッシュオールスターでMVPを獲得した選手の当時の年齢と、一軍での通算成績。球団名は当時のもので、現役選手の成績は7月10日終了時点のものになる。

▼ 09年:中田翔(日本ハム)
当時プロ2年目(当時20歳)
一軍通算成績:1262試合
打率.254(4674-1189)221本塁打 809打点 13盗塁

▼ 10年:岩崎恭平(中日)
当時プロ2年目(当時24歳)
一軍通算成績:144試合
打率.231(212-49)5本塁打 10打点 12盗塁

▼ 11年:荒木貴裕(ヤクルト)
当時プロ2年目(当時23歳)
一軍通算成績:439試合
打率.237(873-207)17本塁打 97打点 13盗塁

▼ 12年:中谷将大(阪神)
当時プロ2年目(当時19歳)
一軍通算成績:330試合
打率.235(889-209)34本塁打 116打点 3盗塁

▼ 13年:加藤翔平(ロッテ)
当時プロ1年目(当時22歳)
一軍通算成績:430試合
打率.246(1103-271)13本塁打 77打点 31盗塁

▼ 14年:井上晴哉(ロッテ)
当時プロ1年目(当時25歳)
一軍通算成績:311試合
打率.261(1019-266)42本塁打 175打点 1盗塁

▼ 15年:台風のため中止

▼ 16年:岡本和真(巨人)
当時プロ2年目(当時20歳)
一軍通算成績:258試合
打率.278(924-257)49本塁打 150打点 6盗塁

▼ 17年:曽根海成(ソフトバンク)
当時プロ4年目(当時22歳)
一軍通算成績:52試合
打率.189(37-7)0本塁打 2打点 5盗塁

▼ 18年:石垣雅海(中日)
当時プロ2年目(当時19歳)
一軍通算成績:1試合
打率.000(3-0)0本塁打 0打点 0盗塁

 中田翔、岡本和真といった球界を代表するスラッガーが名を連ねる一方、レギュラー取りを目指す荒木貴裕や加藤翔平のような選手もいる。一見、これといった傾向はないように思えるが、高卒でプロ入りして、なおかつ2年目以内にMVPを獲得した選手は、4人中3人がレギュラーとして規定打席に到達した経験があり、一定の成績を残している。

 強引な観方にはなるが、そういった前例に当てはめてみると、今年のフレッシュオールスターでMVPを獲得した小園海斗の未来もまた、明るいものになるはずだ。前半戦はウエスタンリーグで打率.210、一軍で.231とプロのレベルに苦しんでいるものの、後半戦からの巻き返しに期待したいところだ。

文=福嶌弘(ふくしま・ひろし)

【プロフィール・福嶌弘】
1986年、神奈川県生まれ。バイク・クルマの雑誌の編集部を経て2015年からフリーライターに。父が歌う「闘魂込めて」を聴いて育ったため、横浜出身ながら生来の巨人ファン。『がっつり!プロ野球』(日本文芸社)、『プロ野球 復活の男たち』(宝島社)などに執筆。

この記事を書いたのは

福嶌弘

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