先発ローテで投げ続ける難しさ
先発ローテーションに定着したロッテの岩下大輝が、オールスター明け最初のゲームとなる西武戦で先発を務める。
岩下は開幕ローテーション入りこそ逃したが、先発の故障者が相次ぎ、開幕3カード目の4月5日のソフトバンク戦で今季初先発。3回2失点という内容だったが、4月11日のオリックス戦以降は、5回より前のイニングでマウンドを降りた登板は1度もなし。走者を出しながらも粘りのピッチングで、ゲームを作った。
岩下は「自分の持ち味を出し続けることが、一番難しい。ただいい投球をするには、持ち味を出し続けないといけない。そこの状態をキープすることも前半戦だけでもきついなというか、日によって調子がとかが違うんだなと感じましたし、前回投げられたから今回がいいとは限らない。そのなかで、どれだけ出せるか。ある程度のクオリティーで投げ続けられるかが難しい」と日々体調が違う中で、常に最高のパフォーマンスを出し続ける難しさを感じたそうだ。
先発ローテを守っているが…
前半戦は先発ローテーションを守った岩下。だがファームでは、虎視眈々と先発ローテーションに割って入ろうと腕を磨いている同年代の投手が多い。前半戦最後の9連戦では、二軍で好投を続けていた土肥星也、小島和哉、佐々木千隼に先発のチャンスが与えられ、土肥と佐々木は白星を手にした。
岩下はローテーションを守ることは「難しいです」と話し、「ファームにいたピッチャーが良いピッチングをしたら、僕よりいいんじゃないかと思ってしまうこともありました」とネガティブに考えてしまうこともあった。だが、「一軍で投げさせてもらっているということを責任持って投げないといけない」と自分自身と向き合った。
2日のオリックス戦からはカード初戦に先発
交流戦明けの7月2日のオリックス戦からは、カード初戦の先発を託されている。
「すごく緊張もするし、大事なポジション。週のはじめで、その週の流れが決まってしまうと思う。プレッシャーは大きい。ただ、そこを任せてもらえているというか、そこのポジションで投げられることは非常に光栄」。
強い責任を感じながらも、意気に感じてマウンドに上がっている。後半戦最初の登板となる15日の西武戦は、チームにとってオールスター明け最初のゲーム。また、ロッテは3位・西武とのゲーム差は1で、2位・日本ハムとも1.5差とCSを狙える位置にいる。後半戦好スタートを切るため、後半戦最初のマウンドを任された岩下にかかる期待は大きい。
取材・文=岩下雄太