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ロッテ・原、後半戦はファームで安定した投球「結果を求めるようになった」

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ロッテの原嵩[撮影日=2019年2月27日]

リハビリ中に支えてくれた先輩の存在


 2017年11月に『右肩鏡視下手術、および右肘神経移行術』を行ったロッテの原嵩。長いリハビリを経て今季実戦復帰し、二軍戦ではシーズン後半から先発で安定した投球を見せた。

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 復帰までの道のりは険しいものだった。「先が見えず、目の前が真っ暗だったですし、いつまでこんなことをやっているんだろうという気持ちと、すごく投げ出したいなというのがありました。リハビリ期間はどうしても闇ますし、やれることも限られています。何をやっていても達成感がないですし、1日頑張ったという時期もなかった。苦痛の時期が多かったです」。

 真っ暗闇のなかで、声をかけてくれたのが先輩たちの存在だ。リハビリ中だった昨年は当時骨折で離脱した荻野貴司や、右肘を手術した佐々木千隼らと一緒にロッテ浦和球場の外野をランニングしている姿があった。

 「ひたすら我慢や。我慢すれば結果に結びつくかわからないですけど、結果を出すために近づくことはできるから、焦らずゆっくりやっていけよ。結果はついてくるよと言われました」。先輩たちに支えられ、原は懸命にリハビリに励んだ。

きっかけとなった清水氏の言葉


 3月8日の専修大学(ロッテ浦和球場)での練習試合で実戦復帰し、4月4日のヤクルト戦では復帰後初めて二軍戦にも登板した。ただ、原のなかではどこか、不安や迷いがあったなかで投げていたという。

 「肩肘はともかく、4年目で戦力外ということを考えていた。思い残すことのないように、悔いのないようにやっていこうと思ってからは、しっかりと腕も振れるようになりましたし、怖さというより結果を求めるようになった」。

 原は“覚悟”を決めた。そして、今季限りで退団となった清水直行二軍投手コーチの存在も大きかったという。「毎回アドバイスをくださって、自分で工夫してコントロールだったり、いかに球数を少なくするか、テンポよく投げていくかというのを言われて、それを意識するようになってから、だいぶ結果も結びついてきて、しっかり投げられるようになった。それがやっぱりよかったかなと思います」。

 “覚悟”と清水氏からアドバイスをもらった原は、オールスター明け、ファームで躍動した。8月3日の楽天戦から3試合連続で6イニング以上投げ、10日の日本ハム戦、17日のDeNA戦は11奪三振を奪った。9月に入ってからも14日の西武戦は7回を1失点、続く23日のDeNA戦も6回を1失点に抑えた。

 特に印象的だったのが、9月14日に先発した西武戦。相手打者のインコースを徹底的に攻めた。原は「1年目、2年目はインコースを投げきれない部分があったんですけど今年、清水直行さんと話して、自分の場合はまっすぐにそこまで速さがないので、右バッターのインコースに投げていかないと、コントロールの投げ分けをしっかりしないとダメと言われた。そこからすぐに、右バッターのインコースに投げていこうと思った。どんどん勝負していった結果、アウトコースをうまく使える。今はどちらかというとインコースで勝負したいという気持ちが強くなっている」とその意図を教えてくれた。

感謝の気持ち


 1年以上にも及ぶリハビリを経て、復帰した今季は一軍の登板こそなかったものの、ファームで20試合に投げて、3勝3敗、防御率は3.67だった。小野晋吾二軍投手コーチは今季の原について「リハビリ期間が長かったですし、長い期間投げられなかったこともあって、投げられる喜びを感じてやっていたところはあった」と評価する。

 そのことを原に伝えると、「投げられない時間がかなり多くて、投げても自分が思うようにいかないことが多かった。プロ野球選手になりたくてもなれない選手もいますし、それを考えると、今こういうプロ野球の世界でいられることは幸せなこと。そのなかで手術させてもらって、しっかり見てもらったことを考えると、逆に野球が楽しくなるというか、投げられる幸せがすごく感じられるようになった」と“投げられる喜び”、“プロ野球選手としてプレーできる喜び”を感じる1年となった。

 原をリハビリ中に支えてくれたのは、マリーンズの先輩たちだけでなはない。「肩、肘を手術しているぶんケアとかも大事にやってくださる。PTとかトレーナーさんのおかげでここまでこれた」とマリーンズのトレーナーに感謝する。

 色々な方に支えてもらったからこそ「感謝の気持ちを結果で見せていきたいと思います」と、一軍のマウンドで結果を残したいという気持ちは強い。この秋は「今の自分の肩、肘のことを考えると、球速アップというよりも変化球をうまく見せてどれだけ今もっているまっすぐを速く見せられるか。軸は変わらずちょっとずつ球速アップを目指していきたいですね」と目標を掲げる。来季は一軍のマウンドに上がり、支えてくれた人たちに恩返しをしたいところだ。

取材・文=岩下雄太
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