どん底から這い上がった2018年。今季もAクラス入りが期待されたが…

◆ みんな“あの日”に調べた!

 世界中の検索傾向がわかるGoogleトレンド。各球団名の検索回数を日ごとに集計し、今年3月の開幕からレギュラーシーズン終了までの約半年間で最も検索回数が多かった3日間を球団ごとに振り返っていく。

 シーズン序盤は上位を争いながら、リーグ記録に並ぶ16連敗を喫し、最終的には最下位という結果に終わってしまった今季のヤクルト。「ヤクルト」という球団名の検索回数トップ3は以下の3日間だった。

1位:5月28日(火)=対広島・神宮
2位:5月30日(木)=対広島・神宮
3位:6月1日(土)=対DeNA・横浜

 2018年シーズンを広島に次ぐ2位で終えたヤクルトは、広島、巨人に次ぐセ・リーグ3番手と目され、クライマックスシリーズ進出も期待された中で19年シーズンを迎えた。実際に4月には投打がかみ合い、一時首位に立つなど貯金生活を送っていた。しかし5月も中旬に入ると、歯車が狂い始めて失速。同月14日から6月1日にかけて球団ワーストの16連敗を喫した。

▼ 5月28日:最大6点差を追い上げるも12連敗

 2019年ヤクルトの検索回数1位は、12連敗となった5月28日の広島戦。序盤から先発の原樹理が広島打線につかまり、4回途中7失点で降板となる。

 その後、ヤクルト打線が粘りを見せ、最大6点差から1点差にまで追い上げたが、一歩及ばず7-8で敗戦。当時最下位だったDeNAとのゲーム差は「1」に縮まった。

▼ 5月30日:14連敗で最下位に転落

 検索回数2位は、5月30日の広島戦。前日の試合にも敗れたヤクルトは、連敗が「13」まで伸びていた。

 この日の試合も序盤から投手陣が崩壊。広島打線に16安打を浴び、13失点を喫すると、打線も2安打で完封負け。投打ともに精彩を欠いたヤクルトの連敗は「14」に伸び、年間96敗を喫した2017年の14連敗に並ぶことに。さらに最下位にも転落し、このまま一度も浮上することなくシーズンを終えることになる。

▼ 6月1日:ドラ1清水が初登板もリーグワーストタイの16連敗

 検索回数3位は、6月1日のDeNA戦。前日の5月31日にもDeNAに敗れ、15連敗となっていたヤクルト。5月をリーグワーストタイ記録の月間20敗で終え、6月からの巻き返しを誓っていたが、3連勝中と勢いに乗るDeNA相手に0-7と完敗する。

 この敗戦でリーグのワースト記録に並ぶ16連敗。翌日には5-2でDeNAを下し、連敗を「16」で止めたが、ヤクルトの検索回数(注目度)は下降の一途をたどった。

 最終的に5位中日から9ゲーム差の最下位に終わったヤクルト。5月中旬に始まった大型連敗が今季最も注目されるという屈辱のシーズンとなった。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

【八木遊・プロフィール】
1976年、和歌山県出身。大学卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。日本にファンタジーベースボールを流行らせたいという構想を持ち続けている。

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八木遊

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