「最後の方は怪我をしてしまったんですけど、試合でも結構投げさせてもらった。充実していたかなと思います」。
ロッテの育成2年目・森遼大朗は、個人的には充実のいったシーズンだったようだ。
都城商高から17年育成ドラフト2巡目でロッテに入団した森は、プロ1年目の昨季、入団前に手術をしていたため、シーズンの大半がリハビリ生活となった。夏前に復帰し、体力強化や技術練習などで体づくりに励み、二軍の公式戦での登板は1試合のみだった。
オフは台湾のウインターリーグで経験を積み、今春のキャンプのシート打撃では中村奨吾、井上晴哉といった一軍の主力と対戦。2月10日の台湾・ラミゴとの親善試合では、一軍の試合に初登板し、1回を無失点に抑えた。
シーズンが開幕してからは、3月23日のDeNAとの二軍戦で2回を無失点に抑えると、3月27日の日本ハム戦も無失点ピッチング。しかし、初先発となった4月5日のDeNA戦で2回を11安打8失点と打ち込まれると、その後も精彩を欠いた投球内容が目立った。
苦しんでいた森にアドバイスを送ったのが、今季まで二軍投手コーチを務めた清水直行氏(現・琉球ブルーオーシャンズ監督)。ロッテ浦和球場での残留練習のときに清水氏から様々な考え方、取り組み方を教わり、森は物事をシンプルに考えるようになった。
“シンプル”に考えるようになってからは、6月が3試合に登板して5回を投げて、防御率1.80、7月は3試合・11回1/3を投げて防御率0.79と抜群の安定感を誇った。
8月に入ると「自分が思っているよりも、バッターとのタイミングがあったり、厳しいところになかなか投げきれなかった。それが、失点につながったかなと思っています」と、4日の楽天との二軍戦で4回4失点、11日の日本ハムとの二軍戦が1回2/3を3失点、16日のDeNAとの二軍戦が1回2/3を2失点と打ち込まれた。
さらに肘の故障も重なり、8月16日の登板を最後に1試合もマウンドにあがることなくシーズンを終えた。現在は室内練習場でネットスローなどを行い、6日の練習では屋外で軽いキャッチボールとノックを受けていた。
オフシーズンは「肩作り、肘作りをやっているので、それを継続しながらフォームを一から固めていけたらなと思います」と話す。
そして育成選手である森が目指すのは、もちろん支配下選手だ。森は支配下登録選手になるために必要なことについて「しっかり投げられているところをアピールしないといけないですし、まだ1年間野球ができていない。1年間野球をやりきりたいというのもあるし、そこを頑張っていきたいと思います」と語った。
今年のドラフトで育成選手を2人指名するなど、支配下枠を争うライバルが増えた。支配下選手を勝ち取るためにも、当然ながらしっかりと実戦で投げ、アピールすることが求められる。
取材・文=岩下雄太
ロッテの育成2年目・森遼大朗は、個人的には充実のいったシーズンだったようだ。
都城商高から17年育成ドラフト2巡目でロッテに入団した森は、プロ1年目の昨季、入団前に手術をしていたため、シーズンの大半がリハビリ生活となった。夏前に復帰し、体力強化や技術練習などで体づくりに励み、二軍の公式戦での登板は1試合のみだった。
オフは台湾のウインターリーグで経験を積み、今春のキャンプのシート打撃では中村奨吾、井上晴哉といった一軍の主力と対戦。2月10日の台湾・ラミゴとの親善試合では、一軍の試合に初登板し、1回を無失点に抑えた。
シーズンが開幕してからは、3月23日のDeNAとの二軍戦で2回を無失点に抑えると、3月27日の日本ハム戦も無失点ピッチング。しかし、初先発となった4月5日のDeNA戦で2回を11安打8失点と打ち込まれると、その後も精彩を欠いた投球内容が目立った。
苦しんでいた森にアドバイスを送ったのが、今季まで二軍投手コーチを務めた清水直行氏(現・琉球ブルーオーシャンズ監督)。ロッテ浦和球場での残留練習のときに清水氏から様々な考え方、取り組み方を教わり、森は物事をシンプルに考えるようになった。
“シンプル”に考えるようになってからは、6月が3試合に登板して5回を投げて、防御率1.80、7月は3試合・11回1/3を投げて防御率0.79と抜群の安定感を誇った。
8月に入ると「自分が思っているよりも、バッターとのタイミングがあったり、厳しいところになかなか投げきれなかった。それが、失点につながったかなと思っています」と、4日の楽天との二軍戦で4回4失点、11日の日本ハムとの二軍戦が1回2/3を3失点、16日のDeNAとの二軍戦が1回2/3を2失点と打ち込まれた。
さらに肘の故障も重なり、8月16日の登板を最後に1試合もマウンドにあがることなくシーズンを終えた。現在は室内練習場でネットスローなどを行い、6日の練習では屋外で軽いキャッチボールとノックを受けていた。
オフシーズンは「肩作り、肘作りをやっているので、それを継続しながらフォームを一から固めていけたらなと思います」と話す。
そして育成選手である森が目指すのは、もちろん支配下選手だ。森は支配下登録選手になるために必要なことについて「しっかり投げられているところをアピールしないといけないですし、まだ1年間野球ができていない。1年間野球をやりきりたいというのもあるし、そこを頑張っていきたいと思います」と語った。
今年のドラフトで育成選手を2人指名するなど、支配下枠を争うライバルが増えた。支配下選手を勝ち取るためにも、当然ながらしっかりと実戦で投げ、アピールすることが求められる。
取材・文=岩下雄太