渡辺GM「FAを睨んでではないような印象」
西武の増田達至投手(31)が4日、契約更改に臨み、約9000万円増の推定1億9000万円でサインした。
プロ入り後、最少の登板数(41試合)と最悪の防御率(5.17)に終わった昨季から一転、今季は65試合に登板し、自己最多の30セーブを記録。投手陣が苦しむなかで防御率1.81と抜群の安定感を披露した増田は、「昨シーズンは本当にふがいない成績だった」と振り返りつつ、「日々勝負して、悔いなくシーズンを終えようと思って臨み、自分の中でも良いシーズンになったと思う」と満足感を示した。
順調にいけば来季にはFA権を取得する見込みで、今回の交渉では複数年契約の提示も受けたが、「やっぱり1年1年が勝負ですし、昨年ふがいない思いをして、今年1日1日勝負してきて、良い結果が出た。来季も1日1日、1試合1試合を大事にやっていくという気持ち」と、球団側の申し出を固辞。「1年1年勝負していく」と来季を見据えた。
複数年契約を断っての単年契約というと、最終的にはFA移籍というイメージが先行してしまうが、渡辺久信GMは「彼の中では、FAをとってからという感じ。とってないのに複数年という感覚があまりなかったみたい」と語り、「(増田は)自分に厳しくするタイプ。あえて単年で勝負したいという意思が伝わってきたというか、別にFAを睨んでいるわけではないのかなという感じがした」との印象を口にした。
今季は「昨シーズンとは違ってストレートで空振だったりファウルをとれたことが良かった」と手ごたえを口にした守護神は、「キャンプからチーム内で競争して、まずはそのポジション(クローザー)をつかみ取れるように、やっていきたい」と主張。「今年だけでなく来シーズンも自分の納得のいくボールを投げられるように」と継続した活躍を誓った。