ニュース 2019.12.09. 18:00

完成間近?投手王国の柱に…オリックス・山岡泰輔にかかる期待

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オリックス・山岡泰輔 (C) Kyodo News

オリックスに立った2本の柱


 改元フィーバーに沸いた2019年も残りわずか。“令和”のプロ野球はソフトバンクの日本一3連覇で幕を閉じた。

 オリックスはパ・リーグ最下位に沈み、これで5年連続のBクラス。1996年を最後に栄冠から遠ざかっているチームは、今季も上位進出とはならず。それでも、例年以上に期待のふくらむシーズンだったのは間違いない。

 投手では、山本由伸と山岡泰輔という2本柱が確立。ともに2016年のドラフトでプロに入った3年目の右腕だが、高卒で4位指名の山本は最優秀防御率、社会人から1位指名の山岡は最高勝率と、同期入団の2人がそろってタイトルを獲得するという離れ業をやってのけた。

 ともに今オフは大幅アップで契約を更改。背番号も変更となり、来季からは山本が「18」・山岡は「19」を背にプレー。Wエースとしての奮闘に大きな期待がかかる。


3年目で初の2ケタ&タイトル獲得


 瀬戸内高から社会人・東京ガスを経て、2016年のドラフト1位でプロ入りした山岡泰輔。高校時代から名の知れた存在で、高校3年時の甲子園出場をかけた広島大会・決勝戦では、広島新庄高の田口麗斗(現・巨人)と極上の投手戦を展開。延長15回・引き分け再試合となった激闘は今でも語り草となっている。

 また、山岡の動画を見たダルビッシュ有が自身のTwitterでその投球を絶賛したことでも話題に。大きな注目が集まったなか、本人は社会人でのレベルアップを希望。そして、その通りに社会人の舞台で成長を遂げ、見事にドラフト1位でのプロ入りを掴んだ。

 しかし、即戦力ルーキーとして1年目から8勝を挙げたものの、特に序盤は援護に恵まれない面も多々あって11敗と負け越し。昨季も一時はリリーフに回るなど、思うように行かない部分もあって7勝止まりの12敗。黒星先行のシーズンが続く。

 それでも、3年目の今季は自身初となる2ケタ・10勝をマーク。かねてからの念願を達成しただけでなく、そのなかで黒星もわずか4つに抑え、迎えた9月27日の今季最終登板で日本ハム相手に完投勝利。勝ち星を「13」に伸ばしたことで、最高勝率のタイトルのボーダーにギリギリで到達。嬉しい初タイトルも手中に収めた。

 今季の巻き返しにより、キャリア通算の成績も28勝27敗と逆転。厳しいチーム事情の中で3年連続で規定投球回もクリアするなど、“即戦力ドラ1”の名に恥じない奮闘を見せている。


待たれる“ドラ1”たちの奮起


 オリックスといえば、ドラフト会議で即戦力の投手を指名するイメージが強い。例えば、山岡の翌年にも社会人No.1と評判だった田嶋大樹を獲得していたり、2013年の吉田一将も社会人球界で屈指の存在として知られた投手。2012年の松葉貴大と2014年の山崎福也は大卒だが、こちらも即戦力の期待を受けていた左腕と、この10年以内に限っても多くの名前が挙がる。

 しかし、その“即戦力”と期待されたドラフト1位の投手のなかで、プロの舞台で2ケタ勝利を挙げることができたのは今年の山岡が初めて。高校/大社の分離ドラフトが終わった2008年以降、11年間で7名の投手がドラフト1位で入団してきたが、多くはプロの舞台で苦しい戦いを強いられてきた。


▼ オリックスのドラフト1位指名選手
※2008年以降

2008年:甲斐拓哉(投手/東海大三高)
2009年:古川秀一(投手/日本文理大)
2010年:後藤駿太(外野手/前橋商高)
2011年:安達了一(内野手/東芝)
2012年:松葉貴大(投手/大阪体育大)
2013年:吉田一将(投手/JR東日本)
2014年:山﨑福也(投手/明治大)
2015年:吉田正尚(外野手/青山学院大)
2016年:山岡泰輔(投手/東京ガス)
2017年:田嶋大樹(投手/JR東日本)
2018年:太田 椋(内野手/天理高)


 振り返ってみると、甲斐拓哉は一軍登板がないまま、古川秀一は一軍での白星がないままで現役を引退。2人の野手を挟み、松葉貴大はプロ2年目の2014年に8勝1敗で防御率2.77とブレイクの兆しを見せたが、現状その年がキャリアハイ。今季途中でトレードにより中日に移籍した。

 吉田一将は近年はリリーフでの登板が多くなり、勝ち星でいうとルーキーイヤーと2016年の5勝が最多。山﨑福也も今季はリリーフとして自己最多の36試合に登板。一軍の戦力にはなりつつあるものの、ドラフト時に思い描いていた姿とは少しギャップがあるかもしれない。力はあるだけに、あとは起用法次第だろう。

 そして、山岡の翌年に入団した田嶋大樹はルーキーイヤーの昨季いきなりローテーションに入って序盤から6勝を挙げたものの、故障により後半戦で思うように勝ち星を伸ばすことができず。能力の高さは示しながらも、悔しい1年に終わった。今季も故障で出遅れて6月に復帰を果たすと、残りのシーズンで3勝4敗。この左腕の場合はいかに身体のコンディションが整えられるか、そこにかかってくる。


 大きな期待を受けながらもきっちりと結果を残した山岡は、つい先日行われた契約更改で5500万円アップの年俸1億円(※金額は推定)でサイン。来季がプロ4年目ながら早くも大台に到達し、これはあのイチローを抜く球団史上最速記録なのだという。

 山岡と山本の2本柱を軸に、今季は育成から這い上がってきた若手も台頭。投手陣の世代交代、底上げは順調に進んでいるだけに、あとは山岡のように期待されて入ってきた“ドラ1”たちがどこかでキッカケを掴むことができるか。彼らが真価を発揮した時、一気に投手王国となり得るピースは揃っている。

 Bクラスからの脱出、そして1996年以来となる悲願のリーグ制覇へ…。投手陣を牽引する立場になった山岡泰輔が、オリックス浮上のカギを握っている。

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