◆ 秋季キャンプで左足を骨折
昨年の秋季キャンプ中に『左足距骨後方骨折』と診断され、昨年11月末に『鏡視下左足距骨後突起骨片切除術』を行ったロッテの山口航輝は、ロッテ浦和球場で復帰に向けて動き出している。
プロ1年目の昨季、ファームで6本の本塁打を放ち、同年10月に行われたフェニックス・リーグでも、先頭打者弾とサヨナラ本塁打を放つ離れ業を見せるなど、4本のアーチを描いた。11月はロッテ浦和球場での秋季練習に参加していたが、同月12日に鴨川の秋季キャンプに合流。合流初日のシート打撃で、成田翔から三塁線を破る二塁打、育成の鎌田光津希から右中間を破る三塁打と首脳陣にアピールした。しかし、その後の練習で左足を痛め無念の離脱となった。
「自分自身途中から呼んでもらって、1日で怪我をしたので、何もアピールできないというか、短い期間しかいれなかったので悔しかった。色々怪我をして感じることもいっぱいあった。怪我だけには気をつけていけないなと思います」。
怪我をしたことで、野球ができる喜び、周りの選手たちに比べて後れを取る怖さを知った。
「野球が普通にできていることが当たり前ではないなと思いましたし、怪我するとみんなからどんどん後れていく。ここ2ヶ月間は思うように動けていなかった。その間もみんなは練習している。そこで、差が出てしまう。そういったことを気をつけないと」。
下を向いていては、なにも始まらない。今、できることを山口は懸命に取り組んでいる。
「できることはしっかりやろうと思って、上半身のウエートトレーニングや体幹トレーニングはほぼ毎日やっています。あとは、肩のインナーをやったりしています」。
◆ 打撃練習は?
山口の最大の武器といえば打撃。
「このオフで(福浦二軍ヘッドコーチ兼打撃コーチに)教えてもらったことを確認しながらやろうと決めていたんですけど、怪我してそういうところができなくなった。振れるようになったら、教えていただいたことをもう1回、思い出して、今年に活かせるようにやっていきたいと思います」。
打撃練習はできていないが、打撃を研究する時間に充てている。
「教えていただいたことを頭の中にしっかり入れて、何度も同じことを言われないように。同じことを言われていると、成長できていないと思うので、そういう面でも、成長してもう1個上のレベルのことを教えてもらいたい」。
1月7日のロッテ浦和球場の自主トレでは、外野のポール間をランニングしていた。「(春季キャンプは)初日からアピールしていかなきゃいけないと思っているので、それに間に合うようにこの自主トレは、しっかりやりたいと思います」。無理は禁物だが、2月1日に向けてのイメージはしっかりできている。
取材・文=岩下雄太