力強い打撃
ロッテの藤原恭大は、ロッテ浦和球場で行われた昨年の秋季練習、ロングティー、打撃練習でライナー性の強い打球や、スタンドに飛び込む打球が増え、力強さがでてきた。
「イベントとかの日以外は、あんまり休んでいないですね。ほぼ毎日動いている感じです」。
こう藤原がオフの自主トレについて話したように、年が明けてロッテ浦和球場で行っている室内でのマシン打撃や、屋外でのロングティーを見ても、秋に見たときと遜色のないような打球を飛ばしているように見える。1年前の新人合同自主トレから比べると、力強さが格段に増した印象だ。
「だいぶフォームも理想というか目指しているフォームに少しずつできるようになってきています」。
具体的に「去年までは上からいくという意識だったけど、横からという意識でやっています」とテーマをもって打撃練習を行っている。
「もちろん守備も走塁もやらないといけないですけど、優先して打撃をやりたいと思っています。今やっているバッティングの精度をあげてアピールできるようにやりたいです」と2月1日まで打撃を重点に置いて練習していく考えだ。
一軍で出たい
ロッテの外野手事情を見ると今オフ、ソフトバンクからFAで福田秀平を獲得し、昨季リーグ3位の打率.315をマークした荻野貴司、昨季途中から加入し14本塁打を放ったマーティン、2度の首位打者経験のある角中勝也、昨季勝負強い打撃を披露した清田育宏など、激しいレギュラー争いが予想される。
昨年秋の時点で藤原は「一軍で出たいという気持ちはありますけど、今は焦って中途半端な結果を残すより、二軍で力をつけて一気に一軍でずっと結果を残せられるようなところを目指しています」と話していたが、7日に行われた公開自主トレで、今年のテーマに“勝”と色紙に記し、「ポジション争いに勝って、一軍で活躍することが自分としてもチームとしても理想」と掲げた。
秋季キャンプのときから心境に変化があったのかと問うと、藤原は「どっちも正直あるんですけど、できるならやっぱり一軍で出たい気持ちもあります」と胸の内を明かした。
藤原が目指すのはもちろん、一軍の舞台でチームの中心として、バリバリと活躍する選手だ。それが今年になるのか、それとも来年以降になるのか、チーム状況と本人の頑張り次第。外野手のライバルは多いが、2月1日からエンジン全開でアピールすることを期待したい。
取材・文=岩下雄太