ドライブラインに派遣
ロッテの成田翔は、昨年10月に行われた『第16回みやざきフェニックス・リーグ』の終盤からやや腕の位置を下げたフォームで投げている。
昨年の秋季キャンプで、肘を下げた理由について「吉井さんと話したのが(フォームを)変えた理由です。今は来年(2020年)に勝負できるフォームで、練習中です」と話していた成田。
秋季キャンプ終了後の11月23日〜12月4日にかけて、アメリカ合衆国ワシントン州シアトルのトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」に派遣され、モーションキャプチャーによる動作解析を行った。
「フォームに関しては自分の投げ方があるので言われなかった。体の向き、胸の位置、腰の位置だったり、細かいことは言われました。変に意識したら投げられないと思うので、教わったメニューをやりながら、対応していきたいと思います」。
中村奨吾らと自主トレ
1月に入ってからは中村奨吾、小島和哉らと沖縄で自主トレを行い打者相手にも投げた。
沖縄の自主トレに行く前、成田は「ここから傾斜で投げてどうなってくるか。バッター目線の話も色々と聞いていきたいと思います」と話していたが、沖縄での自主トレから帰ってきたあとのロッテ浦和での取材で「中村さんだったり、実際に(打席に)立ってもらって色々とアドバイスをもらえたので、自主トレはいい感じで投げられたと思います」と良い感覚だったという。
昨年からの違いについて「サイドにしたので角度が違ってくる」と言われたとのこと。成田自身、「今までは高低で勝負してきた。それを左右に変えるので、左バッターを仰け反らしたり、ちょっとした変化を自分で気付きながら、配球だったり組み立てができたらいいかなと思います」と、自主トレで打者の反応に違いを肌で感じたそうだ。
昨季まで成田が武器にしていたのは、縦と横のスライダーにチェンジアップ。1月25日のロッテ浦和球場でのブルペンでの投球練習でも、スライダーを投げていた。成田はスライダーについて、「(昨年までとは)変化の幅であったり、球速も全然違ってくると思う。自主トレでは、コントロールできるようにやってきたつもり。今後継続して、ゲームに入っていければいいかなと思います」と自信を見せた。
昨季はファームでシーズン自己最多となる51試合に登板したが、一軍登板がなく、悔しい1年に終わった。「やるだけだと思っているので、とにかく結果を求めてやっていきたいと思います。去年の気持ちだけは忘れずに、1年間投げ抜きたいと思っています」。2月1日からはじまる春季キャンプでは、一軍スタート。キャンプから“結果”を求めてアピールしていく。
取材・文=岩下雄太