2020.03.07 13:00 | ||||
横浜DeNAベイスターズ | 4 | 終了 | 2 | 福岡ソフトバンクホークス |
横浜 |
持ち味を生かしたピッチング
DeNAの平良拳太郎が、7日に行われたソフトバンクとのオープン戦で好投し、開幕ローテーション入りへ大きく前進した。
寒空の中、今シーズン初となる横浜スタジアムのマウンドに立った平良は初回、先頭打者の牧原大成に粘られながらも三振を奪うと、後続も打ちとり上々の立ち上がり。
続く2回は、先頭のウラディミール・バレンティンに際どいボールを見極められて四球を与え、一死後に初ヒットを許して一・二塁のピンチを迎えたが、後続を断って無失点で切り抜けた。
3回には何でもない二ゴロをネフタリ・ソトが弾き走者を許すも、1番・牧原、2番・今宮健太、3番・中村晃と続くソフトバンク打線を押さえ込む力投。4回に二塁打を放ったバレンティンを塁に置いて、甘く入ったストレートを長谷川勇也にライトスタンドまで運ばれ2点を失ったが、気落ちすることなく立ち直り、この回で降板となった。
昨年の日本一チームを相手に、4回を投げて70球、被安打3、奪三振5、与四球1という上々の内容。サイドハンドから投げ込まれる最速146キロのストレートにスライダー、カットボール、シンカーを低めに丁寧に、且つ内外角に投げ分けた。内野ゴロも5つを数え、持ち味を十分発揮したピッチングを披露した。
新外国人とキングが豪快弾
打撃陣は5回までホークスの“開幕投手”東浜巨の前に沈黙。6回二死一塁の状況で松田遼馬にスイッチすると、桑原将志が四球で出塁したあと、東浜のスライダーにお手上げ状態だった新外国人のタイラー・オースティンが左中間に逆転3ランを放り込んだ。すると昨季の“ホームラン王”ソトもセンターへ豪快に叩き込み、AS砲の破壊力を見せつけた。
試合後、ラミレス監督は平良について「ベリーグッド! スピードも出ていて良い出来だった。ボールは低めに制球され、牽制やクイックも良かった。何よりゲームをコントロールする点が、凄く向上していた」と評価。開幕ローテーションにも「90%以上ローテーションに入るのでは」と、事実上の当確とも言えるコメントを残した。
オースティンについても「インパクトを残している。これから分析されるのでアジャストしていく必要があるが、今のところ良くできている。アメリカではあまり見ないフォークやスライダーの見極めができれば、ストレートをミスショットすることがないのて、見ていてエキサイティングなプレーヤーだと思う」と満足げな表情で新助っ人を評価した。
ベイスターズに移籍してきて4年目の24歳と、助っ人長距離砲コンビが活躍し、オープン戦ながら王者ホークスに快勝。2020年、ラミレス・ベイスターズが横浜スタジアムでの第一歩を、幸先良くスタートした。
取材・文・写真=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)