守備の人からの脱却
DeNAの柴田竜拓選手が18日、横浜スタジアムで行われたロッテとの練習試合(2-6で敗戦)に「7番・二塁手」で先発出場。課題の打撃で結果を残し、レギュラー奪取に向けて猛アピールした。
柴田は2回の第1打席、二死から走者を一塁に置いた場面で打席に入ると、ロッテの先発・二木の初球を無人のライトスタンドへ。本人も「いいスイングができた」と振り返った納得の打撃を見せると、次の打席でもライト前にクリーンヒットを放った。守ってもセカンドからショートに回ってフル出場と、自慢の守備力とユーティリティ性も見せつけた。
ホームランを振り返った柴田は「走者が一塁だったので、一三塁の状況を作りたかった。強引に打ちにいった感じもあるけど、引っ張れた。(打球の)方向も良かった」と、シュチュエーションを頭に入れた上での打撃が最良の結果に結びついたことを強調した。
また、ファーストストライクを積極的に振ることで結果を出したことに関しては、「カウントが進むにつれて不利になる。初球から振れる準備をして、相手ではなく自分の間合いがとれれば、いい方向に行く」と語り、「打率、出塁率を上げるように、心と身体の準備をしっかりしたい」と気を引き締めた。
ラミレス監督も高評価
柴田のバッティングについては、ラミレス監督も「去年の終盤から良くなってきている。300打席くらい打席に立てば、2割6分から7分、ホームランも5本は打てる能力はある」と評価し、開幕スタメンも「オプションとして有り得る」と、可能性のひとつとして残っていることを明かした。
2年連続のホームランキング、ネフタリ・ソトの右手首の状態が懸念されているなか、柴田は「チームとしては痛いけど、自分にとってはチャンス。しっかりアピールして使って貰えるようにしたい」と、目をギラつかせる。5年目を迎えた守備職人が打撃でもアピールし、今年こそレギュラーの座を掴みとろうとしている。
取材・文・写真=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)