“令和の怪物”がマリンのマウンドへ…
ロッテのドラフト1位ルーキー・佐々木朗希が24日、ZOZOマリンスタジアムで行われた練習で、プロ入り後初めてとなる打撃投手を務め、福田光輝には5球×3の15球、茶谷健太には5球×2の10球、合計25球を投じた。
この日は8時36分にグラウンド入りすると、全体練習がはじまる前に一人黙々とウォーミングアップ。9時10分頃に植田とキャッチボールを行い、“打撃投手”に向けて準備を進めていく。
9時40分頃、マウンドで打撃投手前に投球練習を数球行うと、このときには158キロ、157キロ、155キロと150キロ後半の球速を連発。それから、打者を打席に立たせての“対戦”へ。
福田に投じた初球に「157キロ」を計測。しかし、これは福田も必死に食らいついてファウルとする。
徐々にスピードにも慣れ始めた福田は、12球目の149キロを逆らわずに弾き返し、レフトへの本塁打。「たまたま芯に当たったボールが向こうにいった」と振り返り、佐々木のボールについては「高めのボールは今までみたことないくらい小さく見えました」と驚きの表情。
「背も高いですし、手足も長いぶんバッターとの距離が近く感じました。そういう部分では圧倒される感じがありました」と、打席に立って改めてその凄さを語った。
一方の佐々木は、同期に一発こそ許したものの、全25球のうち球速が表示されたものだけでも150キロ台が14球。最速157キロを計測するなど、じっくりと調整を続けてきた中で、この時期にしっかりとスピードを出して見せた。茶谷との対戦では球速表示こそ出ていなかったが、ストレートで1球空振りを奪うシーンもあり、茶谷、福田ともに差し込まれたような格好の打球も多々あった。最大の魅力である真っすぐは威力を発揮している。
2月13日の石垣島キャンプで初めてのブルペン入り。2月27日に宮崎で初めて捕手を座らせた投げ込みを行い、3月15日のナゴヤドームでようやく変化球を交えた投げ込みと、慎重な調整を続けてきたゴールデンルーキー。
この日の“初登板”を経て、次回はどんな姿を見せてくれるのか──。今から楽しみだ。
取材・文=岩下雄太