日本語で猛アピールを続けているMLB通算27勝右腕・アルバレス

◆ Twitterでプロ野球ファンとやり取りも…

 新型コロナウイルスの影響により、唯一開催されていたファーム練習試合も中止となったプロ野球界。先行きが不透明な状況が続くなか、最近プロ野球ファンの間でひそかに話題になっている男がいる。彼の名はヘンダーソン・アルバレス。元メジャーリーグの投手だが、最近はTwitterで日本の野球ファンから注目を浴びている。

 アルバレスはベネズエラ出身の29歳の右腕。2011年にメジャーデビューを果たし、マーリンズ時代の2013年にはノーヒッターを達成。翌14年はオールスターにも出場するなど、MLB通算で27勝を挙げていたが、15年7月に右肩にメスを入れると以降は1勝の上積みもなく、長いマイナー暮らしが続いていた。

 13年のWBC、19年のプレミア12とベネズエラ代表経験もあるが、ここ3シーズンはメキシカンリーグなど3Aクラスが主戦場で、今春は「所属なし」のFA(フリーエージェント)。まだ29歳ではあるものの、プレーする場を求めて職探しの真っ只中だ。

 そんな彼がとった行動がSNSでの売り込み。自らの投球映像をTwitterに投稿し、就職先を探そうというものだった。当初は英語での投稿が続いていたものの、3月28日に日本語でツイートしたものが日本のプロ野球ファンの目に触れると好反応。「うちに来て」と言わんばかりに、各球団のファンからメッセージが寄せられるようになった。

 日本からの好反応に手応えを感じたのか、以後は「日本でプレーして、素晴らしい仕事ができることを示したい」と綴るなど、アルバレスの照準は完全に日本列島へ。たびたび日本語のメッセージを添えて投球動画を投稿しており、獲得に名乗りを挙げる球団が現れるのか、今後の展開にも注目が集まっている。

 そこで今回は、4月1日時点での各球団の“外国人選手”支配下保有数と、支配下登録選手数をチェックし、戦力状況とも照らし合わせながら獲得する可能性がある球団はあるのか、チェックしてみたい。

【12球団の“外国人”選手と支配下人数】
・巨=7名/支配下67名
・De=6名/支配下67名
・神=8名/支配下68名
・広=7名/支配下67名
・中=6名/支配下67名
・ヤ=5名/支配下67名
・西=5名/支配下66
・ソ=8名/支配下67名
・楽=6名/支配下67名
・ロ=6名/支配下68名
・日=5名/支配下67名
・オ=6名/支配下66

※一軍出場選手登録の上限は4名
※支配下選手登録の上限は70名

◆ 投手再建が目標の2球団は“空き”有りも…

 現時点で助っ人最少球団は5名を抱えるヤクルト、西武、日本ハムの3球団。また、これらの球団は支配下選手の人数にも比較的余裕がある状況だ。

 特にヤクルトと西武については、昨季最も投手陣のやりくりに苦戦したチームで、西武はパ・リーグワーストのチーム防御率4.35を記録。ヤクルトに関しては12球団ワーストの防御率4.78に加えて、先発防御率は「5.05」という惨状だった。

 だからこそ「ぜひともウチに!」という声を挙げたくもなるのだが、日本球界は新型コロナウイルスの影響で各球団が活動を休止しているなど対外試合も組めない状況にあり、シーズンが開幕する時期も不透明。このタイミングで補強に動く球団が出てくるとは考えにくい。投手再建を目指す2球団にしても、既に外国人投手をはじめ新戦力を獲得済みで、練習試合・オープン戦などで現有戦力の見極めをしていきたい時期にあるはずだ。

 長期離脱でシーズン絶望の投手が出てくるなど、緊急事態に陥る球団があれば手を挙げる可能性もゼロではないが、東克樹がトミージョン手術を受けたDeNA、エンニー・ロメロが離脱した中日にしても、活きの良い若手投手が控えるポジティブな状況にある。

 ちなみに、アルバレスにとって直近のショーケースとなっていたのが昨秋の「プレミア12」。グループステージの台湾戦で先発登板し、3回1/3を無失点という結果だった。

 最速149キロの速球を軸に大きく曲がるスラーブ、130キロ台後半のチェンジアップのコンビネーションで完全アウェイのなか奮投したものの、内野安打を含めて被安打3、与四球3を許し、最後は走者を残してマウンドを降りるという投球内容。相手先発の張奕(オリックス)が7回無失点の快投を見せたこともあり、世界に向けたアピール登板としてはインパクトに欠ける内容だった。

 だからこそ!と言わんばかりのここ数日のSNS攻勢…。必死のアピールを続ける右腕はどこにたどり着くのか――。その去就に注目が集まる。

この記事を書いたのは

藤田皓己

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