あなたの“イチオシ”教えてください!
「新型コロナウイルス」の問題により、シーズン開幕が見合わせとなっているプロ野球。23日には無観客開催での開幕を目指していく方針が確認され、開幕日は早くとも6月中旬以降となる見込み。具体的な日程については、5月11日に再度協議することも決まった。
ベースボールキングでは、この開幕延期の期間を利用して全野球ファンに向けたアンケートを実施中。「プロ野球・2020年シーズン あなたの“イチオシ”教えてください!」と題し、開幕が実現した暁にはこの選手のこんな活躍が見たい、今年の我が軍はココを見て、こんなことが起こると良いな……といった2020年の注目ポイントを募集している。
ユーザーの方からお送りいただいた声を基に、今回はオリックスの福田周平選手(27)について取り上げたい。
プロ2年目にしてキャプテンを任された昨季は135試合に出場。順調に内野の要へと成長を見せている男が特にこだわっている数字が“出塁率”。昨年は45試合連続出塁という好記録も残したが、やはり『オリックス』で『出塁記録』と言えば、1994年にイチローが樹立した『69試合連続』という大記録。ファンからは「今年もう一度挑戦してもらいたい!」という声も挙がっている。
とにかく“出塁”を最優先
1992年8月8日生まれ、右投左打の内野手。広陵高から明治大、社会人のNTT東日本と名門チームを渡り歩いた男は、2017年のドラフト3位でオリックスに入団。今年でプロ3年目を迎える。
2016年の時点でドラフト候補に挙がるも、指名漏れという悔しい経験を味わった苦労人。それでも、その悔しさから自身を奮い立たせ、翌年には都市対抗野球でMVPにあたる橋戸賞を受賞。即戦力内野手としてプロの扉をこじ開けて見せる。
1年目はオープン戦でプロの壁に苦しみ、ファームからのスタートとなったものの、故障者が出たチーム事情もあって4月頭には一軍に昇格。オールスター明け頃にはスタメンに定着し、終わってみれば113試合の出場を記録した。
すると、オフには西村徳文新監督からキャプテンに指名され、迎えた2年目は開幕戦から「1番・二塁」で先発出場。途中、不振から登録抹消となるシーンもあったが、すぐに一軍に戻って前年を上回る135試合に出場。2年でレギュラーの座を手中に収めている。
なかでも脚光を浴びたのが、6月12日の中日戦から8月10日の楽天戦まで記録した「45試合連続出塁」。本人がかねてから意識してきた“出塁”という部分で成長を見せ、打席数が増えたことで打率はルーキーイヤーよりも下げた(.264→.250)なか、反対に出塁率は向上(.340→.342)させている。
この記録が話題になると、意識せざるを得ないのが“イチロー”という存在。1994年に記録した「69試合連続出塁」は、今も破られぬプロ野球記録である。
もちろん、福田もこの記録のことは意識して(させられて?)いて、記録が止まった際には「ねらっていた」と正直な気持ちを吐露。しかし、記録は途切れても、福田周平という野球選手の戦いはまだはじまったばかり。記録が途切れて終わりではなく、この経験を活かしていつの日か球団のレジェンドを超えて行くことが期待される。
昨年末にはアメリカに渡り、自身が気になっていたトレーニングを学ぶべく武者修行に出向いていたという背番号4。さらなる成長を目指す、その姿勢は変わらない。
猛牛打線の不動のリードオフマンへ、福田周平は2020年も“出塁”にこだわっていく。
福田周平・プロフィール
ポジション:内野手投打:右投左打
身長/体重:167センチ/69キロ
生年月日:1992年8月8日
経歴:広陵高-明治大-NTT東日本-オリックス(17年・D3)
[昨季成績] 135試 率.250(492-123) 本2 点38 盗30
[通算成績] 248試 率.255(787-201) 本3 点53 盗46