試合再開は注目度の高い大きな前進になる
日本野球機構(NPB)とJリーグが設立した「新型コロナウイルス対策連絡会議」の第8回目が22日、Web会議システムにて実施された。
会議後に行われたオンライン会見でNPBの斉藤惇コミッショナーは「80ページ前後になる開催にあたるガイダンスが完成し、昨日全球団に配った」ことを明かし、小池百合子東京都知事の定例会見につても言及した。
小池百合子知事は、同日に行われた定例会見の中で、緊急事態宣言が解除された場合の休業要請緩和に関するロードマップを公表。宣言解除には「ステップ1」に移行し、運動施設の利用が可能となり「無観客試合を実施できる」ようになると発言したことを受け、斉藤コミッショナーは「状況次第になると思うが、希望を持って先生方の注意を肝に銘じて実戦しながら遂行していきたい」と無観客での開幕に意欲を見せた。
専門家チームによる提言の基本方針には「感染拡大の防止と社会経済活動の維持の両立に向けて、今後緊急事態の解除が期待される中で、プロ野球とJリーグにおける試合開催は、国民にとって注目度の高い大きな前進になる」と記され、専門家チームの座長を務める東北大の賀来満夫名誉教授も「まだまだ予断を許さない」としつつ、「開催の方向に一歩踏み出しつつある」との見解を示した。
今回の「提言バージョン2」には、新たに様々な項目が盛り込まれ、専門家チームからは「選手の負担軽減を考慮したゲーム運営」の必要性や、医療体制との兼ね合いもあるが「選手やチーム関係者の事前検査(抗原・PCR・抗体等)」の検討・推奨といった点についても言及した。
その事前検査について、斉藤コミッショナーは「やれるならやりたいが、検査の正確性など難しい問題もある。検討して、選手やスタッフに受けてもらいたいという希望は持っている」とコメント。詳細は何も決まっていないとしながら、懸念さえるいくつかの問題がクリアされれば、選手らに対する事前検査を行いたいという意向も示した。