◆ 実戦練習も再開
DeNAの伊藤光捕手が23日、全体練習後にオンラインミーテングアプリ「ZOOM」を使用した取材に応じた。
横浜スタジアムでキャッチボールやシートノック、シートバッティングなどで汗を流した伊藤光は「チームプレーのサインの確認とか、シートバッティングも始まったり、実戦に近い練習が増えてきた。開幕へ向かってしっかりと準備したい。よりやる気になってきた」と、決意を新たにしていた。
1打席だけのシートバッティングでは、新外国人、マイケル・ピープルズ相手に「見逃し三振」だったが、「打席に立ってみて、(ピッチャーのボールに対し)キレとスピード(の感覚)に戸惑った。マシンで速さ調整してやってきたけど、人が投げるということは、変化球もありますし、自分が思っているよりもいいところと、まだまだ全然(実戦から)離れているところがあった。そういうところを感じとれたのは良かった」と、満足感を示した。
そして「打つ打たないではなくて、投げてくる1球1球に対して、自分がどうボールに入っていくのか、どうやってスイングできていたのかということを、1打席の中で何球かでも手応えを感じながら合わせていく。結果を出すというよりは、そういうところにこだわりたい」と、短い調整期間の中で、質にこだわりながら集中してコンディションを整えていく方針を明かした。

◆ 自主練習中に体幹UP
長かった自主練習期間は「体幹を鍛える時間に使えた。筋力を上げることよりも、インナーを強くしようと取り組んできたので、うまく身体を使っていけているなと感じています。スイング、スローイングにも手応えを感じているところはあります」と語り、時間を有効に活用できたことを強調した。
また、「ボールを長く見て、打つ前にタイミングを取る中で、どうしても体幹の力が抜けてしまい、ボールを追いかけていることが多かった。(結果として)うまく捉え切れていないというのが自分の課題として、キャンプ、オープン戦であり、もう少し強くしたいと思っていた。バッティングに関してはスイングスピードもですけど、軸がそこまでブレずに捉え切れていることが多いかなと思います」と、手応えを口にする。
一方、キャッチャー目線で状態の良かったピッチャーを問われると「まだ何人かしか受けていないので難しい」としつつ、「武藤が11キロくらい痩せてきて凄いスリムになった、おなかの出っ張りも無くなった」と同年代の変貌した姿に驚愕したことを告白。「ホームベース上に投げ込んでくる球の力強さを感じました。体形が変わったのでリリースポイントも変わる思ったけど、捕ってみたらそんなことはなく、武藤も感覚は良かったと言っていた」といい、状態は上々のようだ。
昨シーズンはほぼ正捕手としてホームを守り、自己最多の8本塁打を記録するなど、持ち味の打撃も復活。「開幕してからの勢いが大事だと思うので、スタートから100(パーセントの力が)出せるように今から準備していきたい」と前を見据えた移籍3年目の伊藤光は、よりブラッシュアップした姿でホームを守る。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)