「なにか少しでも前を向いてもらえることができないか」
阪神甲子園球場と阪神タイガースは8日、日本高等学校野球連盟に加盟する野球部の3年生全部員を対象に、「甲子園の土」キーホルダーを贈呈することを発表した。
新型コロナウイルスの影響により、史上初めて春・夏の甲子園大会が中止となってしまった2020年…。
3年生部員にとっては、高校野球生活における“集大成の場”が突如として奪われるという非常事態に、球児たちの聖地・甲子園球場を本拠地としている阪神の矢野燿大監督をはじめとしたコーチ・選手たちは「高校球児のために何かできることはないか」と考え、様々な声が挙がった中で今回の企画が実現した。
文字通り、聖地・甲子園球場の土が入ったオリジナルのキーホルダーは、8月下旬ごろを目途に日本高等学校野球連盟に加盟する野球部の3年生全部員に配送される予定。なお、製作にあたって使用する“甲子園の土”の一部は、阪神の矢野監督やコーチ、選手のほか、阪神甲子園球場のスタッフ、阪神園芸、阪神タイガースの職員などが直接グラウンドから集めることになっている。
「最後の夏に、甲子園出場に挑戦する機会さえなくなってしまった全国の高校3年生のみなさんに、現状を受け入れられないであろう方々もいる中で、なにか少しでも前を向いてもらえることができないかと考え、選手、裏方みんなでエールの想いを込めて土を集め、お贈りします」と矢野監督。
甲子園で戦うチームだからこそできる粋なはからいに、「素晴らしい取り組み!」と野球ファンの間で称賛の声があがっている。
▼ 阪神・矢野燿大監督
阪神球団、甲子園球場、そして我々チーム一同から
この「甲子園の土」キーホルダーをお贈りすることになりました。
最後の夏に、甲子園出場に挑戦する機会さえ
なくなってしまった全国の高校3年生のみなさんに、
現状を受け入れられないであろう方々もいる中で、
なにか少しでも前を向いてもらえることができないかと考え、
選手、裏方みんなでエールの想いを込めて
土を集め、お贈りします。