待望の「6月19日」シーズン開幕戦へ

　昨季、ソフトバンクが12球団で唯一負け越したロッテ相手を本拠地に迎えて2020年シーズンの開幕を迎える。

【練習試合の戦績】

ソ：☆☆△☆★★☆★★☆★☆　（6勝5敗1分け）
ロ：△△☆☆★★★★☆★★★☆（4勝7敗2分け）

ベストじゃくても盤石！？

　3年ぶりのリーグ制覇を目指すソフトバンクは、内川聖一、中村晃、デスパイネ、グラシアルといった実績十分のメンツがいないものの、練習試合では柳田悠岐が好調を維持し、上林誠知や長谷川勇也の復活や栗原陵矢の台頭、新戦力として迎え入れていたバレンティンの存在もあり、陣容は整った。ここに左キラーの川島慶三や足のある周東佑京、三森大貴や明石健志らも控える。

　一方の投手陣も、エース・千賀滉大と甲斐野央は間に合わなかったものの、本来であれば出遅れていた高橋礼が開幕に間に合ったのは大きい。特に序盤戦は先発が多くの球数を投げられないなか、ロッテとの相性も悪くなく、第2先発の経験もある高橋の存在は心強い限り。同じく後ろに控えることになった松本も練習試合で力強いボールを投げており、昨季を経験していない津森宥紀のような若手にも期待したい。

先発に不安を残すも…

　対するロッテは、主力がなかなかそろわない状況が続いたが、腰を痛めた田村龍弘も戦列に戻り、試行錯誤続けていた上位打線も練習試合の終盤で形は出来上がった。新戦力の福田秀平、角中勝也、荻野貴司と続く上位打線は好結果を残しており、そのあとに続く中軸の奮起に期待がかかる。また、練習試合で最多7盗塁と気を吐いた和田康士朗と甲斐キャノンの対決も楽しみ。

　投手陣は開幕カードに登板する石川歩と美馬学が練習試合で不安を残す内容だったが、昨季の対ソフトバンク戦の成績は石川が4戦2勝1敗（防御率3.63）、美馬が7戦3勝1敗（防御率1.97）と悪くない。中継ぎの東條大樹、石崎剛、小野郁、チェン・グァンユウらの状態も悪くないだけに、状況次第では早めの継投にでる可能性も十分にありそうだ。

過去の対戦成績を振り返ると…

【近年の対戦成績】
19年：ソフトバンク ８－0－17 ロッテ
18年：ソフトバンク 15－1－９ ロッテ
17年：ソフトバンク 18－0－７ ロッテ
16年：ソフトバンク 16－1－８ ロッテ
15年：ソフトバンク 15－0－10 ロッテ

　昨季はロッテがソフトバンクを圧倒。特にZOZOマリンではロッテの10勝2敗と、鴎が鷹をカモにした。ソフトバンクがリーグ優勝を逃した最大の要因と言っても過言ではないだろう。それでもPayPayドームではソフトバンクの6勝7敗と、ほぼ互角。ロッテが昨季の勢いそのままに襲い掛かるのか、それとも4年連続日本一を見据える王者が意地を見せるのか、注目だ。

開幕カードのキーマンは！？

▼ 上林誠知（ソフトバンク）
練習試合：打率.347　0本 10打点 1盗塁
昨季対戦：打率.095　2本 2打点 1盗塁