巨人・岡本和真 (C)Kyodo News

◆ チームの開幕ダッシュに必要な個人の活躍

 プロ野球の2020年シーズンがはじまり、12球団はそれぞれ9試合を終えた。

シーズン開幕にあたっては、各球団の首脳陣がベストだと考えた布陣で臨むために、しばらくはオーダーを大きく変更することは少ない。そのため、開幕直後は本来打ってほしい選手、打つべき選手が不振ならチームは勝利から遠ざかることとなり、逆にそういった期待を背負う選手が好調ならそのままチームの勝利につながる時期でもある。

 チームとして開幕ダッシュをしたいのはどの球団も同じだが、そうするためには個人成績で開幕ダッシュをするような選手が必要不可欠。現時点での打撃主要3部門における個人成績を見てみる。

【セ・リーグ】
▼ 打率
1位 岡本和真(巨人).472
2位 宮﨑敏郎(DeNA).471
3位 オースティン(DeNA).444

▼ 本塁打
1位 鈴木誠也(広島)5本
2位 岡本和真(巨人)4本
2位 山田哲人(ヤクルト)4本

▼ 打点
1位 山田哲人(ヤクルト)11打点
2位 岡本和真(巨人)10打点
3位 鈴木誠也(広島)9打点

【パ・リーグ】
▼ 打率
1位 ロメロ(楽天).438
2位 太田光(楽天).429
3位 浅村栄斗(楽天).389

▼ 本塁打
1位 レアード(ロッテ)5本
1位 山川穂高(西武)5本
1位 中田翔(日本ハム)5本

▼ 打点
1位 浅村栄斗(楽天)13打点
1位 山川穂高(西武)13打点
3位 中田翔(日本ハム)9打点
3位 栗原隆矢(ソフトバンク)9打点
3位 T-岡田(オリックス)9打点

◆ 旋風を巻き起こしそうな「新マシンガン打線」

 セ・リーグの首位打者レースでトップに立ったのは岡本和真(巨人)。5割に迫る打率.472とまさに絶好調だ。昨季の岡本は2年連続での30本塁打をマークしながらも、打率は前年の.309から.265と大きく数字を落とし、確実性という点では課題を残していた。まだシーズンははじまったばかりとはいえ、その課題は確実に解消されつつあると見ていいだろう。また、岡本は本塁打と打点でもそれぞれ2位にランクイン。巨人がペナントレースで首位に位置するのも、若き主砲の好調な打撃によるところが大きい。

 そして、巨人に次いで2位のDeNAからは、宮﨑敏郎と新外国人・オースティンが打率ベストスリーにランクインした。その事実に表れているように、今季のDeNA打線は非常に強力だ。現時点のチーム打率は.306と12球団で唯一3割を超えている。

 現在のスターティングメンバーで見れば、1番・梶谷隆幸(.333)、2番・ソト(.364)、3番・オースティン(.444)、4番・佐野恵太(.382)、5番・宮﨑敏郎(.471)と、上位打線の打率は軒並み3割を超えている。途切れなく安打を生む「新マシンガン打線」が、今季のセ・リーグに旋風を巻き起こしそうだ。

◆ 打率上位を独占した楽天が好調

 パ・リーグに目を向けると、DeNAに負けず劣らず楽天の打線が元気だ。なんと、パ・リーグの打率ランキングでは、ロメロ(.438)、太田光(.429)、浅村栄斗(.389)の3人がベストスリーを独占。もともと前評判の高かった今季の楽天だが、ここまでは期待通りの順調な滑り出しといえるだろう。

 本塁打部門では、レアード(ロッテ)、山川穂高(西武)、中田翔(日本ハム)が5本塁打でトップに並ぶ。なかでも面白いのが中田だ。打率は.242と振るわないが、8安打のうち5本が本塁打、2本が二塁打だ。それこそ「当たればホームラン」という状態。その中田は、6月28日の楽天戦で「今季初単打」を記録している。

 現在、楽天を抑えてパ・リーグのペナントレースで首位に立つのはロッテ。そのロッテから打撃主要3部門ベストスリーにランクインしているのは、本塁打トップのレアードのみ。ただ、打率4位に井上晴哉(.375)、5位に荻野貴司(.361)が名を連ねるなど、やはりロッテも打撃好調である。加えて、ロッテのチーム防御率2.61は、12球団トップの数字。投打ともに好調となれば、ロッテが開幕ダッシュに成功したのも当然だ。
※数字は6月28日終了時点

文=清家茂樹(せいけ・しげき)



【プロフィール・清家茂樹】
1975年、愛媛県生まれ。出版社勤務を経て2012年独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。野球好きが高じてニコニコ生放送『愛甲猛の激ヤバトーク 野良犬の穴』にも出演中。

この記事を書いたのは

清家茂樹

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