2020.07.07 18:00 | ||||
千葉ロッテマリーンズ | 8 | 終了 | 6 | 埼玉西武ライオンズ |
ZOZOマリン |
敵地・楽天生命パークで行われた楽天との6連戦で1勝5敗と負け越し、本拠地・ZOZOに戻ってきたロッテは、先発全員安打となる11安打8得点を奪い、昨季8勝16敗1分と大きく負け越した西武との6連戦初戦を8-6で勝利した。
先発・有吉優樹が強風のなか6回を2失点に抑え、期待の3年目・安田尚憲が今季第1号となる2ラン、開幕から5番を打っていたマーティンが2番、7番を任されていた井上晴哉が5番に組み替えた打線が当たるなど、勝利の要因は多岐にわたる。
そのなかでも感じたのが、マリーンズ選手たちの“次の塁”を狙う姿勢。オリックスとの6連戦でできていた足を絡めた攻撃が、楽天との6連戦で思うようにできなかった。ZOZOマリンに戻ってきた西武との初戦、足を活かした攻撃で得点を奪ったことが勝利の要因のひとつだと思っている。
序盤は西武の先発・高橋光成のストレートとフォークの前に三振が多かったマリーンズ打線だが、0-1の5回に先頭の中村奨吾が二塁打で出塁。一死二塁から柿沼友哉のセンターへ抜けそうなショートゴロで、二塁走者の中村がしっかりと三塁へ進み、藤岡裕大のレフト前ヒットで同点のホームを踏んだ。
なお、二死一、二塁から2番・マーティンが放った左中間の当たりで、二塁走者の藤岡に続き、一塁走者の荻野貴司も俊足を飛ばして一気にホームインした。
1点差に迫られた3-2の6回は先頭のレアードが二塁打を放つと、そのレアードは井上のライトフライで三塁へタッチアップ。続く中村のレフト前ヒットで三塁走者のレアードが生還した。
レアードはマリーンズに加入した昨季から、走塁面では次の塁を狙う積極的な姿を見せてきた。その姿勢が印象的だったので昨年、走塁で意識していることについてレアードに聞いてみると、「あんまり速くはないですけど、走る方も一生懸命やっています。打つ、走る、守るの3つを常に意識してやっています」と話していた。決して足が速いとはいえないレアードだが、常日頃からの意識が三塁へのタッチアップ、得点に繋がったといえる。
6-5の7回一死二、三塁の場面で、レアードがレフト前にヒットを放つと、打球的には二塁走者は微妙なタイミングになるのではないかと思ったが、レフトが深く守っていたことに加え、代走で出場した二塁走者・岡大海は打った時点で二、三塁の中間あたりまでおり、三塁走者に続き楽々とホームインした。救援陣がピリッとしないなかで、結果的にこの回に2点を挙げたというのは大きかった。
その他、得点には繋がらなかったが3回に荻野がセンター前へのヒットで、センターの川越誠司がホームに送球する間に二塁へ進塁、5回にマーティンが二死二塁から捕手・森友哉が弾いたのを見て好判断で三塁へ進んだ。当たり前の走塁のように見えるが、その積み重ねがシーズンが終わったときに大きく反映されていくのではないだろうか。
また走塁とは関係がなくなってしまうかもしれないが、8-5の8回一死一塁の場面、代走で出場した和田康士朗が西武のリリーフ・田村伊知郎にプレッシャーを与えたのか、打席の藤岡は1球もバットを振ることなく四球を選んだのも印象的だった。
この日の盗塁は5回に成功させた藤岡の1つだったが、次の塁を狙う姿勢が得点に結びつき、勝利に結びついたといえるのではないだろうか。7日の西武戦で見せた“次の塁”を狙う姿勢をシーズン通して見せることができれば、相手に嫌な印象を与えることは間違いない。
文=岩下雄太
先発・有吉優樹が強風のなか6回を2失点に抑え、期待の3年目・安田尚憲が今季第1号となる2ラン、開幕から5番を打っていたマーティンが2番、7番を任されていた井上晴哉が5番に組み替えた打線が当たるなど、勝利の要因は多岐にわたる。
そのなかでも感じたのが、マリーンズ選手たちの“次の塁”を狙う姿勢。オリックスとの6連戦でできていた足を絡めた攻撃が、楽天との6連戦で思うようにできなかった。ZOZOマリンに戻ってきた西武との初戦、足を活かした攻撃で得点を奪ったことが勝利の要因のひとつだと思っている。
序盤は西武の先発・高橋光成のストレートとフォークの前に三振が多かったマリーンズ打線だが、0-1の5回に先頭の中村奨吾が二塁打で出塁。一死二塁から柿沼友哉のセンターへ抜けそうなショートゴロで、二塁走者の中村がしっかりと三塁へ進み、藤岡裕大のレフト前ヒットで同点のホームを踏んだ。
なお、二死一、二塁から2番・マーティンが放った左中間の当たりで、二塁走者の藤岡に続き、一塁走者の荻野貴司も俊足を飛ばして一気にホームインした。
1点差に迫られた3-2の6回は先頭のレアードが二塁打を放つと、そのレアードは井上のライトフライで三塁へタッチアップ。続く中村のレフト前ヒットで三塁走者のレアードが生還した。
レアードはマリーンズに加入した昨季から、走塁面では次の塁を狙う積極的な姿を見せてきた。その姿勢が印象的だったので昨年、走塁で意識していることについてレアードに聞いてみると、「あんまり速くはないですけど、走る方も一生懸命やっています。打つ、走る、守るの3つを常に意識してやっています」と話していた。決して足が速いとはいえないレアードだが、常日頃からの意識が三塁へのタッチアップ、得点に繋がったといえる。
6-5の7回一死二、三塁の場面で、レアードがレフト前にヒットを放つと、打球的には二塁走者は微妙なタイミングになるのではないかと思ったが、レフトが深く守っていたことに加え、代走で出場した二塁走者・岡大海は打った時点で二、三塁の中間あたりまでおり、三塁走者に続き楽々とホームインした。救援陣がピリッとしないなかで、結果的にこの回に2点を挙げたというのは大きかった。
その他、得点には繋がらなかったが3回に荻野がセンター前へのヒットで、センターの川越誠司がホームに送球する間に二塁へ進塁、5回にマーティンが二死二塁から捕手・森友哉が弾いたのを見て好判断で三塁へ進んだ。当たり前の走塁のように見えるが、その積み重ねがシーズンが終わったときに大きく反映されていくのではないだろうか。
また走塁とは関係がなくなってしまうかもしれないが、8-5の8回一死一塁の場面、代走で出場した和田康士朗が西武のリリーフ・田村伊知郎にプレッシャーを与えたのか、打席の藤岡は1球もバットを振ることなく四球を選んだのも印象的だった。
この日の盗塁は5回に成功させた藤岡の1つだったが、次の塁を狙う姿勢が得点に結びつき、勝利に結びついたといえるのではないだろうか。7日の西武戦で見せた“次の塁”を狙う姿勢をシーズン通して見せることができれば、相手に嫌な印象を与えることは間違いない。
文=岩下雄太