紅白戦で打席に立った大谷翔平選手

◆ 白球つれづれ2020~第28回・大谷翔平

 エンゼルス・大谷翔平選手のバットが火を噴いた。

 米国時間12日(日本時間13日、以下現地時間)に本拠地・アナハイムで行われた紅白戦で待望の一発が飛び出した。5回の第3打席。主戦格のヒーニーから放った中越えの本塁打は、実戦形式としては昨年9月11日のインディアンス戦以来305日ぶりだ。この日は同僚でメジャー屈指の強打者であるM・トラウト選手もホームランを放っているから、両雄のそろい踏みにファンも大興奮。


 「オオタニはMVP!100%間違いなしだ!」

 「彼らは現実離れした存在」

 MLB公式サイトには惜しみない賞賛の声が寄せられた。

 怪物にとって真価の問われるメジャー3年目がまもなくやって来る。コロナの感染拡大によりMLBでは、ようやく今月上旬に全体練習を再開、7月23日のヤンキースvs.ナショナルズ戦で開幕を迎える。

 試合数はわずかに「60」。さらに難航を極めた年俸交渉も試合数に応じた日割り計算。米国では今でも感染は収まらず13日現在で死者数は13万7000人を超える。これにはメジャーでも出場辞退を決める選手が続出、11日にはヤンキースの絶対的守護神であるA・チャップマンの陽性が判明するなど混乱は続いている。

 そんな重苦しい状況にあるからこそ、米球界が大谷に寄せる期待は大きい。ベーブルース以来100年ぶりとなった二刀流選手の真価が問われる今季。MLBでは初の「TWO WAY PLAYER」ルールを採用、大谷が第1号の適用選手となった。

 野手でメジャーに出場しながら、投手としてはマイナーでの調整登板を同時にできる新ルールはまさに大谷のために用意されたようなもの。幸い、開幕が遅れたため投手・大谷の調整が進みメジャーとマイナーの掛け持ちは必要なさそうだが、全米中がこの二刀流の動向に熱い視線を注いでいる。

◆ 未知への挑戦と期待

 1年目は打者として打率.285、22本塁打に61打点、10盗塁。投手として4勝2敗、防御率は3.31。誰もが最初は懐疑的な目を向ける中での圧倒的な数字だ。10登板、20本塁打、10盗塁以上はメジャー史上初の快挙となった。

 一方でその年の10月には右肘靱帯の再建術(トミージョン手術)を受けて、2年目となる昨年は5月から打者に専念しての復帰。だが、今度は9月に左膝蓋骨の手術を受けている。投打にわたる活躍はそれだけ肉体消耗の激しさを生んでいるのかもしれない。

 シーズンオフから綿密な計画の下で完全復活のロードマップは敷かれた。特にピッチングは軽いキャッチボールから遠投、ブルペンでの立ち投げと徐々に強度を上げて本格投球までこぎつけた。それでも実戦形式となると簡単にはいかない。

 今月7日の紅白戦で674日ぶりに実戦形式の登板となったが50球の内容は打者延べ10人(特別ルール)に7四球の大乱調。中でも外角を狙ったボールの多くがワンバウンドになるなど本来の出来には程遠い内容だった。

 多くの評論家の中では右肘より昨年手術した左ひざの影響を指摘、下半身の更なる強化を求める声も上がった。しかし、11日には打者・大谷として平凡な遊ゴロをあわや内野安打と思わせる全力疾走も見せている。要は強い負荷をかけたときの恐怖心や感覚のズレがあるという事なのだろう。

 1年目のキャンプでもオープン戦では打率1割台と低迷、投げても1試合で7失点と大炎上したことがある。しかし、シーズンに入るときっちり仕上げてきたのが大谷だ。

 久々の実戦登板後に「軽い腰の張り」を訴えていたことを明かしたうえで、名将J・マドン監督は大谷の現状をこう語る。「何も心配ない。あとはまばゆいライトを当て、ゴングを鳴らせばいい」。ボクサーになぞらえての出撃宣言だ。

 今や、地域やリーグを飛び越えて全メジャーリーガーも注目する大谷の二刀流ロード。トランプ大統領のマスク姿は見たくなくても怪物の3年目は必見に値する。

文=荒川和夫(あらかわ・かずお)


【荒川和夫・プロフィール】
1975年スポーツニッポン新聞社入社。野球担当として巨人、西武、ロッテ、横浜大洋(現DeNA)等を歴任。その後運動部長、編集局長、広告局長等を経て現在はスポーツライターとして活動中。

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この記事を書いたのは

荒川和夫

1975年スポーツニッポン新聞社入社。野球担当として巨人、西武、ロッテ、横浜大洋(現DeNA)等を歴任。その後運動部長、編集局長、広告局長等を経て現在はスポーツライターとして活動中

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