逆転のロッテ
逆転のロッテ--。ここまで19勝を挙げているロッテだが、そのうちの10勝が逆転勝ち。これはヤクルトと並び12球団トップタイの数字だ。特にホーム・ZOZOマリンスタジアムでは11勝中、逆転勝ちが8勝と、最後の瞬間まで何が起こるかわからないそんな試合が続いている。
2日の楽天戦も3点を先制されながらも6回に追いつき、再び7回に勝ち越しを許したが、4-6の8回にマーティンの第8号ソロ、途中出場の角中勝也の適時打、藤岡裕大が犠飛を放ち、この回3点を挙げ逆転。7-6となった9回は守護神・益田直也がこのリードを守り切った。
リードを許す展開が多いという見方もできるが、決勝の犠飛を放った藤岡が「粘って逆転できたのはとてもよかった。こういう苦しい場面でも諦めずに戦えた。これからも最後まで諦めずに戦えたらなと思います」と話せば、井口資仁監督も「全員でしっかりつないで逆転した」と評価し、チームも5割ラインのキープに成功した。
オリックスと6連戦
今週は前回ZOZOマリンで6戦6連勝したオリックスと、敵地・京セラD大阪での6連戦になる。
オリックスは先週の日本ハム戦が5連戦だったこともあり、日曜日に先発していた山本由伸が火曜日のカード頭に先発。前回の対戦では山本から5点を奪ったが、今季3試合に登板して防御率1.50の京セラD大阪でのマウンド。マリンで対戦したときのように簡単に打ち崩すのは至難の技。投手陣がいかに失点を抑えられるかがカギになるだろう。
マリーンズは開幕直後に8連勝したが、その後は1度も連勝がない状況。逆転勝ちはリーグトップを記録しているが、逆転負けもリーグワーストとなっている。このところは、先発が序盤に失点を許し、中盤得点を挙げるが反撃が及ばず逃げ切られるか、もしくは先制点の直後に逆転を許すパターンが続いている。
そんなマリーンズの先発は美馬だが、7月21日の西武戦が5回2/3を投げて8失点、7月28日の楽天戦が4回1/3を投げて6失点と、やや不安定な投球が続いている。今回の登板に向け、「とにかく1球1球全力で。そして冷静に。頑張ります」と意気込む美馬の好投に期待したいところだ。
オリックスとの6連戦が終われば、本拠地・ZOZOマリンに戻って日本ハムとソフトバンクとの6連戦が待っている。井口監督も「カード勝ち越しができていないので、しっかり勝ち越したい。またマリンで6連戦があと2回あるので、良い形でいけるように、しっかり勝って帰ってきたい」と決意を述べていた。
現在19勝19敗の3位。首位・ソフトバンクとのゲーム差は「3.5」。上位のソフトバンク、楽天に食らいついていくためにも、“投打”がガッチリと噛み合った試合をして勝ち越し、本拠地・マリンに帰ってきたいところだ。
文=岩下雄太