DeNA・平良=横浜

◆ エース級の働きを見せる平良拳太郎

 絶対数の少なさから貴重な存在とされる「サイドスロー投手」。今季は、中継ぎはもちろん、先発としてチームを牽引するサイドスロー投手も目を引く。以下は、とくに活躍ぶりが顕著なサイドスロー投手たちのここまでの成績だ。

▼ 活躍が目立つサイドスロー投手の今季成績
平良拳太郎(De)防御率2.57 9試合 56回 3勝3敗0H0S 43奪三振
青柳晃洋(神) 防御率3.65 8試合 44回1/3 5勝2敗0H0S 26奪三振
高梨雄平(巨) 防御率0.00 11試合 10回1/3 0勝0敗5H0S 8奪三振
嘉弥真新也(ソ)防御率2.08 19試合 13回 2勝0敗9H0S 19奪三振
宮西尚生(日) 防御率2.45 23試合 22回 1勝1敗13H0S 23奪三振
秋吉 亮(日) 防御率3.93 19試合 18回1/3 1勝1敗1H10S 15奪三振

 なかでも目を引くのが、平良拳太郎(DeNA)の奮闘ぶりだ。DeNAから巨人へFA移籍した山口俊(現・米ブルージェイズ)の人的補償としてDeNAへ移籍して4年目。8月16日のヤクルト戦では残念ながら3回2/3を投げて6失点と打ち込まれてしまったものの、この試合がはじまる前までは防御率1.72と安定感抜群の投球を続け、菅野智之(巨人)や西勇輝(阪神)、大瀬良大地(広島)ら各球団のエースをしのぎリーグトップの防御率を維持していた。

 その数字からすれば、もう少し勝ちをつけてあげたいというファンも多いだろう。ただ、平良の本当の戦いはこれから。平良は昨季も7月終了時までに7試合に先発して防御率1.58と今季をしのぐ安定感を誇っていたものの、8月以降に急失速。終わってみると、防御率は4.11にまで悪化していた。とくに過密日程が危惧される今季は、いかにコンディションをシーズン終盤まで維持できるかが重要となる。花開きつつある右腕の今後に注目だ。

◆ 新天地で防御率0.00を維持する高梨雄平

 平良とは対照的に「勝ち運」に恵まれているのが阪神の青柳晃洋。持ち味でもある「荒れ球」同様、ときに大きく打ち込まれることもあるものの、決して得点力があるとはいえないチームにあって比較的援護にも恵まれ、ここまで5勝をマーク。堂々、チームの勝ち頭だ。登板試合の多くで雨が降ることから「雨柳さん」の呼び名でファンから親しまれる愛されキャラが、プレーでしっかりチームを引っ張っている。

 中継ぎに目を向けると、嘉弥真新也(ソフトバンク)、宮西尚生(日本ハム)、秋吉亮(日本ハム)ら“おなじみ”の顔ぶれのなかで奮闘しているのが高梨雄平(巨人)だ。今季開幕後の7月14日に髙田萌生(楽天)との交換トレードにより巨人に移籍すると、7月22日の中日戦で早速今季初登板。以降、1失点も許さない快投を続け、ここまで11試合に登板して防御率はいまだ0.00。今季、ライバルチームが中継ぎ陣の不調に苦しむなか、好調な巨人中継ぎ陣を支えている。

 ベテランも負けていない。宮西の活躍はそれこそ「さすが」としかいいようがない。8月16日のロッテ戦で5試合ぶりに失点を喫し負け投手となってしまったが、それでも防御率は2点台前半をキープ。シーズンの試合数が削減されているなか、すでに23試合に登板し、「ルーキーイヤーからの13年連続50試合登板」という偉業に向かって鉄腕が今季も投げ続ける。前人未到の350ホールドを達成した左腕が、その数字をどこまで伸ばしていくのかにも注目だ。

文=清家茂樹(せいけ・しげき)

【プロフィール・清家茂樹】
1975年、愛媛県生まれ。出版社勤務を経て2012年独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。野球好きが高じてニコニコ生放送『愛甲猛の激ヤバトーク 野良犬の穴』にも出演中。

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清家茂樹

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