ソフトバンクのリバン・モイネロ (C) Kyodo News

◆ パ・リーグの前半戦MVPを選ぶ!

 新型コロナウイルス感染拡大のため、3か月遅れで開幕した2020年のプロ野球。オールスターゲームが開催されない今季は、各チームが60試合前後を消化した8月末がレギュラーシーズンの折り返し地点にあたる。

 前半戦に最も活躍した選手を勝手に“MVP”として表彰するこの企画。セ・リーグ編では、巨人の菅野智之を迷うことなく選出したが、パ・リーグは最後の最後まで迷い、出した結論とは…?

◆ 首位快走・ソフトバンクの候補は…?

 MVPは慣例として、リーグ優勝したチームから選ばれることがほとんどだが、2リーグ制になった1950年以降、パ・リーグでは優勝チーム以外からの選出が10例ある。セ・リーグの3例と比べるとやや多い印象だ。

 前半戦はソフトバンクが首位で折り返したが、最も活躍したのはどの選手だったのだろうか。

 首位に立つソフトバンクからは、3選手の名前を挙げたい。

 筆頭となる柳田悠岐は、打率と本塁打がリーグ2位、打点は同4位と三冠王も狙える数字を残した。OPSは両リーグで断トツの1.195。ライバル球団の投手にとっては脅威でしかないだろう。

 また、もともと故障の多い選手が全62試合に出場しているという点も、評価をさらに押し上げる。

 ソフトバンクの投手陣を支えたのは、石川柊太とリバン・モイネロの2人。

 石川は9試合に登板。6勝負けなしで防御率2.36というエース級の数字を残した。被打率.168は、規定投球回数に達していれば両リーグトップに匹敵する。

 セットアッパーのモイネロは、両リーグで唯一の20超えとなる24ホールドをマーク。1.45という防御率もすごいが、驚異の奪三振率16.84は他の追随を許さなかった。

◆ ソフトバンク以外の注目選手は?

 前半戦を2位で終えたロッテは、そのチーム力が光った。

 投手陣ではフランク・ハーマンと益田直也のリリーバー、野手ではレオネス・マーティンと井上晴哉の長距離砲の活躍が目立ったが、MVP級かと言われると決め手に欠ける。

 チームの得失点差が「-14」にもかかわらず、8個の貯金をつくれたのは、井口資仁監督の手腕によるところが大きかった。

 3位・楽天からは、涌井秀章で異論はないだろう。

 10試合に登板して8勝1敗、防御率2.25という数字は、セ・リーグの菅野と遜色ない。もし楽天が首位で折り返していれば、MVP最右翼になっていたはずだ。

 他に名前を挙げるとすれば、中田翔(日本ハム)と吉田正尚(オリックス)の2人。中田は本塁打と打点の打撃二冠、吉田は.372という高打率を残し、チームを引っ張った。

 ただし、成績はMVP級だが、チームは借金を抱えており、ここでは名前を挙げるだけとする。

 さて、今季前半戦のパ・リーグMVPレースをまとめると、柳田とモイネロの二者択一となりそう。どちらか1人でも欠けていれば、ソフトバンクが首位で折り返すことはなかっただろう。

 どちらがMVPかという議論は……ファンの皆様に委ねることとする。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

【八木遊・プロフィール】
1976年、和歌山県出身。大学卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。日本にファンタジーベースボールを流行らせたいという構想を持ち続けている。

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この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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