DeNA・オースティン

◆ 待望の復帰戦で驚愕弾

 脳震とうと首のむち打ち症状で戦列を離れていたDeNAのタイラー・オースティン選手が12日の中日戦で「6番・右翼」で先発出場。復帰戦で1本塁打4打点の活躍を見せ、存在感を示した。

 DeNAは初回、宮﨑敏郎のタイムリーで先手を奪うと、二死一二塁で打席に入ったオースティンが、中日の先発・松葉貴大が投じた低めツーシームを強振。「ファームから取り組んできたスイングができた」と納得の一振りを見せると、ロケットのような打球がセンター左寄りのスタンドに飛び込み、DeNAが一気に4点のリードを奪った。

 3回は二死二三塁で打席が回り、与田監督は又吉にスイッチ。この打席は三振に倒れたものの、オースティンの存在が相手先発を早めに降ろさせる結果となった。さらに、5回二死満塁の場面では四球を選んで出塁。これが押し出しとなり、貴重な追加点を手にした。。

 また、続く倉本寿彦も2点適時打を放つなど、“TA効果”で完勝した。

◆ ラミレス監督「Wellcomeback オースティン!」

 お立ち台に立って拙い日本語で「オマタセ!」と第一声を発したオースティンは、「久しぶりのゲームだったので、とにかくチームに貢献しようと強くスイングした。チームの勝利に貢献出来て、先発ピッチャーも自分のバットで助けることができて非常にうれしい」と笑顔を見せた。

 さらにラミレス監督も「ウエルカムバック・オースティン! 皆も待っていたと思う。ベリーハッピー!」と喜びをあらわにした。また、オースティンの「6番」起用に関しては、「今日は代打で1打席、明日からスタメンとのプランだったが、思い直して今日必要だと。なので中軸ではなく6番に置いた」と理由を説明し、「あすからは2番か3番を任せる事になる」との方向性を示した。

 「オースティンが帰ってきたということは希望につながる。ラインナップに入ると全然違う。戻ってきてくれて本当にうれしい」と、“千両役者”が帰ってきたことを手放しで喜んだ。

取材・文・写真=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)

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