ニュース 2020.12.08. 17:00

スタメン、代打で結果を残し続けたロッテ・清田育宏

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ロッテの清田育宏[撮影日=2020年2月11日]

ライバル加入も


 ソフトバンクからFAで福田秀平が加入し、外野のレギュラー争いが熾烈になったが、スタメンでときには代打でロッテ・清田育宏の存在感の大きさが改めてわかる1年となった。

 ソフトバンクとの開幕3連戦は開幕戦がレフト・荻野貴司、センター・福田秀、ライト・マーティン、2戦目と3戦目はレフト・角中勝也、センター・荻野、ライト・マーティンがスタメン出場したため、清田はベンチスタート。それどころか、開幕3連戦は1試合も出番がなかった。

 ホーム開幕戦、チーム4試合目となった6月23日のオリックス戦で、出番が回ってくる。『3番・レフト』でスタメン出場した清田は、初回一死一塁で迎えた今季初打席、アルバースが2ボール1ストライクから投じた3球目のツーシームを振り抜くと、打球は無観客の左中間スタンドに突き刺す今季第1号2ランとなった。

 シーズン序盤は今季初打席で本塁打、6月30日の楽天戦で第1打席に2ランを放つなど1打席目に滅法強かった。開幕から7月19日までの1カ月間の打率は.255だったが、第1打席に限っては打率.438(16-7)、2本塁打、7打点と打ちまくった。

代打の打率は.500


 “1打席”でいえば、今季も一振りに勝負をかける代打で抜群の存在感を見せた。昨季代打で打率.296(27-8)、1本塁打、8打点の成績を残したが、今季も打率.500(16-8)、0本塁打、2打点、出塁率は驚異の.619を記録した。

 特に8月は代打で6試合に出場したが5試合で出塁し、8月16日の日本ハム戦から9月13日の西武戦にかけて代打で出場した5試合全て出塁。8月23日のソフトバンク戦から代打で出場した試合は3試合連続で安打を放った。

 9月13日のオリックス戦では、2-2の7回二死満塁で代打で登場し、山田修義が投じた外角の変化球に食らいつき、ショートへの勝ち越し内野安打。同月19日の日本ハム戦では3点を追う9回に、フェンス直撃の適時二塁打を放つなど、代打での得点圏打率は.333だった。

 昨季の取材で清田は「代打だと割り切りというか、積極性のなかにも冷静さをもたないといけない」と代打の心構えを語っている。

頼りになった10、11月


 クライマックスシリーズ進出を争うシーズン終盤は、チーム全体に当たりが止まっているなか、一人気を吐くような働きぶりだった。

 清田は新型コロナウイルス感染により10月6日に一軍登録を抹消されたが、16日に再昇格を果たすと、18日の日本ハム戦、20日の西武戦は代打で出場し、四死球を選ぶ。21日の西武戦から先発復帰すると、23日のオリックス戦では2打席連続本塁打を放つなど3安打2打点の大暴れ。

 27日のソフトバンク戦ではチーム全体で5安打のなか、清田が一人3安打。10月31日の楽天戦では、安田尚憲に変わって4番に座り、11月1日の楽天戦、3日のソフトバンク戦ともに1本塁打2打点の活躍を見せた。

 10、11月のチーム打率が.213(1001-213)、19本塁打、93得点、出塁率.296だったなか、清田の10、11月は打率.327(49-16)、4本塁打、7打点、出塁率は.431と、まさに“清田頼み”という状態だった。

試合前の打撃練習


 スタメンでも代打でも結果を残し続けた清田。昨季は試合前の打撃練習では、速い球に目を慣らすため、川崎雄介打撃投手に最後の数球は速いボールを投げてもらいより実戦に近い形で、試合に向けた準備を行った。取材制限があったため直接本人に確認はできなかったが、今季の試合前の打撃練習を見ても、川崎打撃投手に最後の数球速いボールを投げてもらっているように見えた。

 また今季の打撃練習中、レフト、センター、ライトに広角に打ちわけることが多かったが、9月27日のソフトバンク戦の試合前の打撃練習ではライト方向中心に打てば、10月18日の日本ハム戦の試合前打撃練習はレフトへ引っ張った打球を中心に打つという日もあった。またある時は、足をあげずにややノーステップ気味に打っていたことも。

 道具に注目すると、7月29日の楽天戦の試合前練習では、最初白木のバットで打ち始めるも、途中で白と黒のバットに変更し、また白木のバットで打っていた。今季の打撃練習では、シーズン中盤までは白木のバットと白と黒のバット、シーズン最終盤は白と黒のバットに時折、黒色のバットで打っていたように思う。バッティンググローブも7月下旬の試合前練習では、右の打撃投手のときだけ左手に手袋をし、左の打撃投手のときには両手に手袋をはめていた。

 その日の自身の状態に応じてバットや打球方向など、工夫を凝らしていたのだろう。


来季もマリーンズ


 振り返れば、昨季終了直後の取材で清田は2020年シーズンに向けて、「井口監督になってからAクラスに入っていない。今年(2019年)Aクラス争いができたというのは、僕たち選手全員にとってプラスになると思う。来年(2020年)はAクラスというよりか優勝争い。最低でもAクラスという高い目標をもってやっていきたいと思います」と決意を述べたが、シーズン終盤、打線では清田の頑張りが大きく、優勝こそ逃したが4年ぶりにクライマックスシリーズ進出を果たした。

 12月4日にはFA権を行使せず残留も決まった。清田は球団を通じて「ロッテに入った時から尊敬をして目標にしてきた井口監督を胴上げをしたいという気持ちが強いです。その戦力になりたいという想いが自分の中で一番。ロッテのためにこれからも頑張りたいです」とコメント。来季もマリーンズの勝利のため、勝負強い打撃を披露してくれることだろう。

文=岩下雄太

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