得点力アップへ! サンタナ&オスナふたりの外国人野手を獲得
2年連続で最下位に沈んだヤクルトが、ストーブリーグで久しぶりに存在感を示している。
国内FA権を取得した山田哲人には、7年総額40億円(推定)の大型契約を提示して流出を阻止。同じく国内FA権を取得した守護神の石山泰稚もまた、4年契約で引き止めに成功した。そして、ソフトバンクを退団した内川聖一を獲得。球界が誇るバットマンの加入は、レギュラー争いだけでなく若手選手にも好影響をもたらすだろう。
さらには、オスナ内野手、サンタナ外野手、サイスニード投手と、3人の外国人選手の獲得も発表している。
なかでもサンタナは、2017年に30本塁打を放っている右の長距離砲。2019年には、マリナーズの一員としてイチローらとともに開幕シリーズに来日し、その開幕戦で満塁本塁打を放つなど強いインパクトを残した。今シーズンは故障もあり24試合の出場で2本塁打に終わったものの、28歳とまだまだ若い。日本で息を吹き返す可能性は十分だ。
一方のオスナは、MLB通算24本塁打を記録している右の中距離タイプ。本塁打を量産できるタイプではなさそうだが、打撃型の選手であることは間違いない。村上宗隆、青木宣親、山田らに加え、サンタナとオスナを打線に加えることで、今季はリーグ5位に終わった得点力アップを目論んでいる。
ヤクルトに開幕からふたりの外国人野手が在籍するのは、2017年のバレンティンとグリーン以来4年ぶり。開幕戦でサンタナとオスナが同時にスタメン起用となれば、2014年のバレンティンとミレッジ以来7年ぶりとなる。
加入1年目にタイトルを獲得した助っ人たち
ちなみに、ヤクルトが複数人の外国人野手を同一年のオフに獲得することも久しぶりとなる。過去をさかのぼって調べてみると、1998年オフにペタジーニ、スミス、松元ユウイチ、ツギオの4人を獲得して以来、22年ぶりだ。
ペタジーニは1年目に本塁打王と最高出塁率のタイトルを獲得。翌年以降も巨人の松井秀喜とタイトルを争うなど、屈指の強打者として活躍した。ユウイチは2004年の帰化を経て、2015年までプレー。現在もコーチとしてチームを支えている。
その前に複数の外国人野手を獲得したのは、1996年オフの「ホージーとオルティス」、1994年オフの「オマリーとミューレン」の2例がある。オルティスは期待したような結果を残すことはできなかったが、その他の3選手は所属1年目から大活躍。ホージーは本塁打王、オマリーは最高出塁率のタイトルを獲得している。
これまでを振り返ると、ヤクルトが複数人の外国人野手を獲得したときは「当たる」ことが多く、サンタナとオスナにも大きな期待をかけたくなる。
ヤクルトと言えば、強打の外国人野手が存在感を放ってきた過去がある。昨シーズンオフにバレンティンが退団したことで一区切りついた感もあったが、再び外国人野手たちがチームを支えることになるのだろうか。2年連続の最下位からの逆襲を果たす上で、サンタナとオスナの両外国人野手にかかる期待は大きい。