阪神・大山悠輔 (C)Kyodo News

◆ 高卒2年目・小幡は身体能力の高さを披露

 優勝した巨人に7.5ゲーム差をつけられたものの、シーズン終盤は中日、DeNAとの2位争いを制した阪神。60勝53敗7分けの貯金7で矢野体制2年目を終えた。今回は若手選手にフォーカスし、2020年の阪神を振り返る。

 コロナ禍の今季は外国人の一軍登録枠が広がり、シーズン序盤はジェフリー・マルテ、ジャスティン・ボーア、ジェリー・サンズの助っ人野手3人をスタメンに並べるなど、外国人頼みの打線でスタートした。その中で、社会人出2年目の近本光司が全120試合出場を果たし、序盤はスタメンを外れることが多かった大卒4年目の大山悠輔は近本に次ぐ116試合に出場。終わってみれば生え抜き野手が打線を牽引したシーズンだった。

 大山はマルテの負傷離脱でチャンスをつかみ、7月だけで8本塁打、月間OPS(出塁率+長打率)1.002を記録するなど奮起。8月以降もクリーンアップに座り続け、打率.288、28本塁打(リーグ2位タイ)、85打点(同3位)、OPS.918(同6位)と、いずれも自己最高の成績で4年目のシーズンを終えた。

 近本は6月の月間打率.128とスタートでつまづくも徐々に上昇。8月以降は4ヵ月連続で3割前後の月間打率をキープし、終わってみれば打率.293、出塁率.344、9本塁打、45打点、31盗塁の好成績を残した。2年連続で盗塁王に輝き、打率、出塁率、打点数、OPS.759はすべて1年目超え。俊足を生かした中堅守備でもチームを支え、見事に2年目のジンクスを打ち破った。

 近本と同じく社会人出2年目の木浪聖也は、92試合に出場し1年目を下回る打率.249。木浪と同じ26歳の北條史也は40試合の出場で打率.192に終わり、期待された正遊撃手争いは低調に終わった。9月以降は高卒2年目の小幡竜平が二遊間での出場機会を増やし54試合に出場。打撃面では打率.220、守備面ではチームワーストの9失策と苦しんだが、身体能力の高さを随所で見せてくれた。

 履正社高からドラフト2位で加わった井上広大は、1年目から木製バットに順応しウエスタン・リーグ2位の9本塁打をマーク。次代を担うであろう若き大砲は一軍の舞台でも初安打&初打点をマークし、オフのファーム表彰式では優秀選手賞、新人賞、努力賞の3賞を同時受賞した。

◆ 藤川が引退し能見と福留は退団、世代交代が加速!

 投手では中堅の域に入った大卒5年目の青柳晃洋が、西勇輝と並ぶチームトップの21試合に先発し、7勝9敗と黒星先行ながら防御率3.36をマーク。21試合中13試合でクオリティ・スタート(6回以上、自責点3以下)を達成し、2年連続となる規定投球回クリアを果たした。

 左腕エースの期待がかかる大卒3年目の髙橋遥人は、左肩のコンディション不良による出遅れと疲労を考慮した登録抹消があり、12試合の先発で5勝4敗、防御率2.49の成績。万全な状態ならハイパフォーマンスが見込めるだけに、来季以降もコンディション調整がカギを握りそうだ。

 リリーフでは髙橋と同じ大卒3年目の馬場皐輔が、シーズン自己最多の32試合に登板し2勝1敗9ホールド、防御率2.08を記録。ベテランが去った新シーズンはさらなる飛躍が期待される。高卒ドラ1の西純矢は、ファームでチームトップタイの4勝をマーク。来季は今秋のドラフトで指名された伊藤将司(JR東日本)、佐藤蓮(上武大)など、即戦力と期待される投手たちも楽しみだ。

 今季限りで藤川球児が現役を引退し、福留孝介と能見篤史の両ベテランは他球団へ移籍した。「挑・超・頂 -挑む 超える 頂へ-」の新スローガンの下、世代交代に舵を切った阪神。来季は若手のさらなる飛躍に期待したい。

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ベースボールキング編集部

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